ニャーニャットさんの映画レビュー・感想・評価

ニャーニャット

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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

3.4

映画のクライマックスが「撮る」というところに置かれていることが非常に現代的だよなあと。
「生き残れるか」とか「相手を倒せるか」じゃないんだよね。それを「撮れるかどうか」。

Instagram、Twi
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PLAN 75(2022年製作の映画)

3.3

カンヌで賞を取った時気になっていたんだけど、最近、成田氏が既得権益の集団自決で炎上したときにこの映画を思い出してアマプラで鑑賞。

高齢者が全体の投票権を多く占めるため、高齢者優遇の利益誘導を変えられ
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フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

4.3

スピルバーグは、早撮りの多作であることも含めて、娯楽作品の演出家としての能力は映画史上NO1だと思っているのだが、同時にテーマのない人というか繰り返し描かれることといえば、「家族」と「出自(ユダヤ教徒>>続きを読む

オールド(2021年製作の映画)

2.9

「1日で人が年老いたら」大喜利がそこそこ面白いから観てられるけど、そのワンアイディアだけだから、なんか映画に深みがでない。シャマランとアンドリュー・ニコルはなんか食いごたえがないんだよね。星新一のショ>>続きを読む

THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

4.3


バットマン本人の自己セラピー映画。例のごとく幼少期に両親を殺されたバットマンは半ば犯罪への"復讐"に取り憑かれて自警活動に勤しむ。
しかし、リドラーの事件を追いかけていくうちに、自らや家族の過去も明
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アイズ ワイド シャット(1999年製作の映画)

3.9

10年ぶりくらいに鑑賞したけど、結婚してから観るとちょっと印象が変わるね。
ポランスキーとウディ・アレンを足して2で割ったような作品だなあと。

オープニングのニコール・キッドマンがトイレしてるシーン
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風の中の牝鷄(1948年製作の映画)

3.9

まだ、小津がハートフルな家族ものを描く前の映画。

自分の妻を抱いた男の詳細を聞きたがり、そのあと妻を激しく抱く夫の倒錯した感情が印象的。そこに紙風船が転がってくるところがすごくゾクッとする。

妻と
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ゴーストバスターズ(1984年製作の映画)

3.4

子供の頃、この映画を観てワクワクしてたのって、お化け退治そのものの事よりも、大学をクビになった研究者たちが、事業を立ち上げて、成功していくプロセスとお化け退治に使う原子力を使ったガジェットの魅力だった>>続きを読む

セインツ -約束の果て-(2013年製作の映画)

4.3

ルーニー・マーラー演じるルースが、ケイシー・アフレック演じるボブに、妊娠を告げるオープニングシーンについて、ファーストカットは、太陽を背に歩くルーニー・マーラーの顔を捉えた逆光のカット。次のカットはそ>>続きを読む

さらば愛しきアウトロー(2018年製作の映画)

4.1

まず、オープニングの強盗シーンの演出がスマート。強盗がクルマで逃走するシーンでペンキを持った子どもにパンして、一瞬静けさが訪れるけど、さらにパンしていくと乗り換えられた逃走車が飛び込んでくる。非常に凝>>続きを読む

キングスマン:ファースト・エージェント(2020年製作の映画)

3.3

英国の、世界のあらゆる危機がスコットランドの逆恨みからきてるっていう馬鹿馬鹿しさが何とも言えない味を醸し出してるね。

本家007がなかなかシリアスな路線に進んでいく中で、「キングスマン」は今作も軽妙
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007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

1.8

制作の難航の影響もあったのかもしれないけど、撮影が微妙。スカイフォールは別格にカッコよかくて、スペクターもオープニングから力入ってたり、最近の007シリーズがすごく洗練されてきてただけに残念。特に、サ>>続きを読む

浅草キッド(2021年製作の映画)

3.6

「孤独死」した深見千三郎が決して「孤独」に死んだわけではなかった。

ということを一番描きたかったんだろな。それをビートたけしに伝えたかったんだろな。

クライ・マッチョ(2021年製作の映画)

3.8

クリント・イーストウッドが久々に実話ではない「物語」を撮った「クライ・マッチョ」。この映画にはとにかく死の匂いが漂う。
題材は「グラン・トリノ」とかに似てるんだけど、今作は大きなクライマックスもなく、
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ハウス・オブ・グッチ(2021年製作の映画)

3.3

パオロが「ゴッドファーザー」のフレドっぽいなあと思ってたら、パオロが株を全部売っちゃった時のアルド(アル・パチーノ)の愛憎、後悔、怒り、絶望が入り混じったあの感じの演技、まさに「ゴッドファーザー PA>>続きを読む

劇場版 呪術廻戦 0(2021年製作の映画)

2.2

乙骨の声が碇シンジにしか聞こえない笑 セリフもそれっぽいし。緒方恵美さんは不安定なモラトリアムボーイを演じさせたらピカイチだなと。
悪役の夏油の動機はX-MENのマグニートーのそれと同じ。五条がプロフ
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最後の決闘裁判(2021年製作の映画)

4.7

予算が拡大していって、めちゃくちゃスケールのでかいアクションがたくさん出てきてるけど、中世の馬と槍で最大級に緊張感を高める。これぞ演出というリドリー・スコットの熟練の技に魅せられた。
そして、そんな最
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マルサの女2(1988年製作の映画)

3.5

ゴールドでできた仏具を相続対策で買う人が稀にいるけど、墓をゴールドで建てて、それを相続させられた人はどうしたらいいんだろね…という税金まけるためなら死ねると言わんばかりの執念というか狂気はよくわかるん>>続きを読む

マルサの女(1987年製作の映画)

4.0

久しぶりにゲオに行って借りた映画。配信でなかなか出てこない作品をと思って目に止まった作品。そいえば、観てないなと。

自家消費ネタとか現金商売の売上隠しだったり隠し口座が見つかるきっかけのとことか現在
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ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結(2021年製作の映画)

4.4

ジェームズ・ガンを一度クビにしてくれたディズニーにほんと感謝。結局復帰できてるしね。
こういう魅力的なキャラクターを描かせたらピカイチ。ナナウエとかポルカ・ドットマンなんか最高だよね。こういう欠落した
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竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

3.9

《ネタバレ感想はコメント欄で》
この映画はベルの歌声の説得力が全てだと思うんだけど、見事にそれを達成してた。
とにかく歌とベルの歌唱力が見事。主人公の声優をされてる中村佳穂さんを寡聞にして知らなかった
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アーミー・オブ・ザ・デッド(2021年製作の映画)

2.7

題材はすごくB級なんだけど、やたらお金のかかったNetflixバブルの落とし子のような作品。

これを見るとDC映画のザックは神話的にしたかったのかもしれないけど、肩肘張りすぎだよなと。

ザックの身
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愛してるって言っておくね(2020年製作の映画)

3.8

なんの予備知識もなく観たんだけど、終わってみると、未だかつてこんなに悲しいタイトルがあったか…

気を抜いた時にやってくる海の向こうの悲劇のニュース。数ばかりが取り沙汰されるが、その数の1つ1つに無限
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シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

3.5

観てすぐの印象。ほんとよく風呂敷をちゃんと畳んだ!

「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」よりも破壊的だった「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」。これを観た時はみんな頭を抱えたと思うんだけど、やってみれば「も
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キング(2019年製作の映画)

3.2

もう配信サービス制作の映画なのに、スケールがデカいことに驚いてちゃダメなんだろな。逆に、このストーリー(娯楽性)でここまでのスケールを実現する予算がつくのはむしろもう配信サービス制作の映画だけなのかも>>続きを読む

ヴェノム(2018年製作の映画)

2.0

なんか面白くなりそうなのに、なりきれないもどかしさがある。
ヴェノムがエディを受け入れて人類のために戦うにいたる経緯がこの映画のキモになるんだろけど、そこが疎かでボヤッとしてるから映画全体がボヤッとな
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2分の1の魔法(2020年製作の映画)

2.4

今年初めての映画館。そして、今回のピクサーは今回は短編がなく、いきなり本編。

まず、CGのレベルが段違いに上がっててびっくり。ピクサーは今回に限らず、常に新しい技術と表現を見せ続けてくれてるわけだけ
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七つの会議(2018年製作の映画)

2.4

「半沢直樹」でお馴染みの製作陣で、監督も福澤克雄。乗り気じゃなかった堺雅人の代わりに野村萬斎を連れてきた感じ。野村萬斎がダメリーマンを演じてるんだけど、すでに只者じゃない感が尋常じゃない。その立ち姿、>>続きを読む

コンテイジョン(2011年製作の映画)

3.6

久しぶりに観た。初めて観た時は3.11の年だから、2012年だったと思うんだけど、その時は、ネットのデマに「大衆」が混乱に陥る様が妙にリアルで、映画のウイルスそのものの被害以上の人間の恐怖が生み出す被>>続きを読む

ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ(2018年製作の映画)

3.7

ボーダーライン ソルジャーズ・デイ
前作のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督作は、観客と同目線に立つFBIのケイトの存在が、マット率いるCIA軍団の超法規的、ノンモラルのハチャメチャ行動とアレハンドロの心の闇を
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しわ(2011年製作の映画)

4.2

ジブリから出てたDVDで鑑賞。
スペインのアニメーションのクオリティにまず驚き。あんまりアニメーションを作ってるイメージがないからそもそもアニメーターとかいるのかなっていう浅はかな認識だったんだけど、
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1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

4.3

エキスポシティのIMAXで観たんだけど、「インターステラー」以来のIMAXで観て良かった!と思える作品。「ダンケルク」も良かったけど、IMAXって2Dのほうが威力を発揮してるように思う。
FPSもしく
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スター・ウォーズ/最後のジェダイ(2017年製作の映画)

2.8

スコセッシはマーベル映画をテーマパークって言ってたけど、ディズニーによるこのスターウォーズシリーズこそテーマパークそのものだよなあ。キャラクターは走ってるんだけど、そこには現代性も作家性も革新性もない>>続きを読む

ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

3.9

「007」にも言えるんだけど、ダニエル・クレイグに知的なイメージがまったくないんだよなあ。ボンドはまあ新機軸として飲み込んだんだけど、探偵っていうガラではないよなあ。
アナ・デ・アルマスは心美しい看護
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ライオン・キング(2019年製作の映画)

1.9

飛行機の中で頭使わないやつ観ようと「ゾンビランド」の新作観ようとしたが、字幕も吹き替えもなく断念。仕方なく、2019年に見逃してた「ライオンキング」を観たんだけど、うーん、、これリメイクの必要あったの>>続きを読む

アス(2019年製作の映画)

4.3

ジョーダン・ピールの最新作。「ゲット・アウト」のすごい繊細かつ熟達したような演出からの急にB級な展開に叩き込まれる斜め上のオチにクラクラして、一気にファンにさせられた口。
「アス」も「ゲット・アウト」
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