円柱野郎

ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂの円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

毎夜チェーンソーを持った謎の大男との死闘を繰り広げる女子高生。
偶然その場に居合わせた主人公は、彼女の闘いに協力することにする。

設定だけ聞けばマンガチックなヒーローモノ(?)ものなんだけど、“チェーンソー男”=“少女の心の闇”という設定が分かってくると、もう純然たる青春映画に思えてくる。
うだつの上がらない主人公は若者らしい燃え方をして死んでいった親友の影を追いかけているし、もう一人の親友にしても若い時特有なやりたいことの模索中といった感じ。
どうにも空疎な気分になってしまうという今の若者っぽい空気感が良いね。
映画でやるには主人公のモノローグがちょっと諄いけどw

そうそう、板尾創路が演じた教師のキャラクターはキライじゃないなあw
自身のバイクを壊されて「俺はこういう黒いバイクがあまり好きじゃない!」と言えるあの感覚。
板尾のキャラだからまた面白いw
それでいてしっかり生徒のことを思っている感じもする先生なんだよね。

映像面で言うと少々浮き気味のCGや早回しのアクションシーン、ビデオみたいな画面の質感はなんだかTVのアクションヒーローモノのような出来で、ちょっと安っぽい。
演出も笑いと真面目なシーンでもうちょっとメリハリがあると良かった気がするけど。

まあ、個人的には青春ファンタジーものとしては佳作だと思いました。
円柱野郎

円柱野郎