YellTao

切り裂き魔ゴーレムのYellTaoのレビュー・感想・評価

切り裂き魔ゴーレム(2016年製作の映画)
3.5
本は読者を必要とし、
脚本は演者を必要とする。
そして、ショーは舞台と観客を欲する。

上手いとこ突いてきた。
一人称の告白には誰をも当てはめることが出来るし、それを昇華させる映像演出も良い。

4人の容疑者、ゲイと噂される警部補。
夫を毒殺した疑いをかけられる舞台女優。
女装を得意とする喜劇俳優。その他の劇団員、小人症やユダヤ人,娼婦など、偏見の対象となる存在の組み込み方が、巧い。
 
早めに予測できる犯人も "喜劇と悲劇は紙一重"で、そのショーは付加的なパントマイムだった。
「HERE WE ARE AGAIN!」
本当の意味でのゴーレムは、それを求めて止まない観客なのかもしれない。
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