このレビューはネタバレを含みます
「嫌いじゃない」ってコトバって凄く便利ですよね。
「でも好きでもない」とも置き換えられます。
「良い」「悪い」はっきりする事も大切です(笑)
もう今や使い古された感もあるPOVで、何年ぶりかに連絡のあった友人の誘いでとある集落を訪れた撮影クルーの出会う一部始終を収めた映画…というもの。
POVだから、淡々としてていいんです。
所々に入ってくる集落の人間の目線や、普段の姿からも伝わって、それが日常でありながら不気味さも感じさせられて、良かったです。
社会からの別離、を訴えているようで、実はそれを理由に現実から逃げているだけの人々を写しているようで、でも、集落の側にある洞窟から発せられる怪音(この音が高音で思いのほか長く、観ている方も不快に感じた)に体調を崩し、最後は消えていくオカルト要素もあり、それが全て抑揚もなく進んでいて作品として良かった。
POVとしては、様々なクルーのカメラをカット割りで入れているので、どうしても普通の映画と同じ感覚になってしまうのが残念。
あくまで個人目線で主人公と観客が同じ不安をかんじさせる臨場感がダイレクトに伝えられるのがこの手法の良い所だと思うので。
そう考えると「REC(1作目)」は秀逸だったなぁ。
観てる人が1桁にウケた(笑)
作品的には…嫌いじゃないです(笑)