まりぃくりすてぃ

SUNNY 強い気持ち・強い愛のまりぃくりすてぃのレビュー・感想・評価

SUNNY 強い気持ち・強い愛(2018年製作の映画)
2.9
韓国オリジナル版は「作品」、こっちは「商品」って感じ。ビデオレターのところにはやっぱ泣いた。
演技者としては主演二人(篠原さん・広瀬さん)とフランキーさんがよかった。

若いセリカはリーダーのオーラが足りず、ナナは威圧的な不機嫌ぶりが浮きすぎてた。あのオリジナル版のモデルの子 (ミン・ヒョリン) の透き通る儚さ、唯一無二だったぁ。。

▼▼ネタバレ注意▼▼
「咄嗟の身代わり」なんていう回想クライマックスは、悪い。オリジナルをなぜそこだけ曲げた? あれじゃ無用な尾をひくよ。「セリカの苦悩」「逮捕後のあいつ」「傷癒えぬあの人」をドロドロ描くべきになっちゃった。ドロドロをもちろん誰も望んでない。


◇いっそ、こんなのは?◇
阪神淡路大震災っていう大っきいものをせっかく設定に入れたんだから、震災へのクラスメートたちの好奇心や同情を(教師が主導する形でもいいから)ストーリーに生かせたはず。もったいない。何人かが最初にちょっかい入れに来る理由も「ダサイから」よりも「関西人? なら、漫才やれー。え? できねーの? あんたバッタ品?」とか「てめームリして標準語喋んなよ、イントネーションが超ヘンなんだよ。関西弁でお笑いを早くやれっちゅーの。あたしがツッコミやってやろっか? まじに叩くけどいいだろ」といったいじり方のほうがリアル。

▼▼閲覧注意(ヘイト系の人は読まないでね)▼▼
ついでにいえば、淡路島じゃなく(最大被災地として有名な)神戸市長田区出身ってことにして「阿部」じゃなく「金田」姓(朝鮮系を匂わす)にして、そんな転校生にナナが冷たくした理由が「じつはあたしも韓国系なんだよ。同・族・嫌・悪・だ・っ・た・の。ごめん。マッコリで乾杯」ってことにすればあるある&刺激的。その場合、リーダーは民族差別一切しない人格者ってことにして、リーダーがブリタニーを切った理由が「ドラッグ」じゃなく「綺麗なナナに嫉妬し、民族差別語を投げつけたことがあったから」ってことにして、震災・オウム・戦後五十年等を絡めて日本独自のロックな脚本をコギャル群像描きとともにやり抜けば、歴史的挑戦作になったかも。
誰もそこまでは望まないに決まってるけど。


◇ただの余談◇
90年代、私はだいたいJSだった。JポップではPUFFYとかマイラバとかよく聴いてた。(将来の夢はPUFFYに加わることだったが、由美が亜美を毎日ぶん殴ってるという噂に怯えた。)小室系は苦手だったが、EZ DO DANCE はカラオケで十八番にしてた。