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機動戦士ガンダム Twilight AXIS 赤き残影のmaverickのレビュー・感想・評価

3.6
『ガンダムUC』の直後を描き、『ガンダムF91』にも繋がるとされる宇宙世紀シリーズの新作アニメ。本作は、全6話のショートアニメとして製作された本編に新作カットを加えた特別編。だいぶ酷評されているようで、ファンからは失敗作の烙印を押されているようだ。本編は1話あたり3分という驚異の短さ。最終話だけ10分ほどで、全話合わせても30分にも満たない。新作カットを含めたはずの本作もほぼ同じ長さ。カット違いを楽しむ感じなのか?うーむ・・。まぁショートアニメというコンセプトなので、そこは突っ込みはしないが。むしろこの短さで一つの作品として成立させてるのだから凄いなと思う。ただ、そのせいで全体的にニュアンスで伝える作品性にはなっており、そのあおりを一番食ったのがキャラクターかなと。どういうキャラか、どういう関係性かは最低限分かる。が、キャラそのものに魅力を感じれない。そこが1番引っかかったな。反対に、ガンダム作品の肝であるモビルスーツの描き方は好きだった。オーパーツ的な とんでも兵器が出てくるのは新作ではもはや毎度のことなので、ここもいちいち突っ込まない。嬉しいのはマニア心をくすぐる機体であったこと。ガンダムも『ポケットの中の戦争』のNT-1のコンセプト機であったり、アクシズ製のザクⅢ、Rジャジャというチョイスも嬉しい。『ガンダムUC』でも登場し、一気に人気に火が付いたバイアランの新機体が拝めたのも歓喜。マニアックな機体だけど、『Zガンダム』でジェリド・メサ中尉の搭乗機だった頃から自分は好きで。今回もめっちゃかっこよかった。そんなガノタ魂に火をつける演出が多く取り込まれていて、酷評されてはいるけどガンダムファンなら楽しめる要素はしっかりあるのだ。観終えた後に、細かな設定を調べる楽しさもあるし、ガンプラを買いたくなるくらいにモビルスーツはかっこいい。自分も低めの点数つけてしまったけど、本作には本作の良さがある。物足りない短さではあるけれど、この『トワイライトアクシズ』という作品を基にして、また新たな作品への繋がりが生まれてくれたら嬉しいなと思う。
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