一流ホテルを舞台に、人を疑う潜入捜査官と客を信じるホテルマンという正反対のコンビが連続殺人事件に挑むミステリー。
宿泊客が珍客ばかり。ストーカー、障碍者、理不尽な要求、クレーム、カスハラなど、曲者揃いの客、いや、お客様を豪華キャストが好演。ホテルのロビーや客室が優美で高級感があった。高級ホテルの接客はここまで完璧なのか?モンスタークレーマーなんざ、ホテルのルールに従ってもらい、従わなかったら出禁でいいんじゃないか。
一癖も二癖もある宿泊客。その全員がいかにも怪しげで誰が犯人か分からなかった。ミステリーを観る時、消去法で怪しい奴を消していくのだが、今作はそれぞれのエピソードを回収する事によって、話が完結した人物が自動的に消えていく。そこが巧い。さすが東野圭吾。何気ない会話の中にちゃんとヒントがあった。
終盤のロビーで、後ろのフロントにいるサプライズゲスト…このシーン、注意して観ないと気づかないや。