広島カップ

ゴーギャン タヒチ、楽園への旅の広島カップのレビュー・感想・評価

3.0
"アーティスト脳"というワードでググっても出てこないのでそんな言葉は無いのでしょうが、芸術家の行動パターンみたいなものが幾つかあるような気がして、その一つが周囲と上手にやって行けないというものではないかと。
アートの方を優先してしまう、何より大切に思ってしまう。

そうすることが家族をないがしろにすると解っていてもタヒチに向かうゴーギャン。
タヒチに着いて絵に専念できると思い確かに始めのうちは心の安定を得られた彼でしたが、結局はアーティストというものはこうなってしまう孤独なものなのですね。

カメラの美しさに目が行きます。ピエール・コットローという初めて聞くカメラマンでしたがタヒチの自然を美しくゴーギャンの作品の色合いも意識しているかのような画面。焚き火の煙りが青を効かせて立ち上らせているのが印象的でした。

私としてはゴーギャン役は『炎の人ゴッホ』(1956)のアンソニー・クインのイメージが強いのですがヴァンサン・カッセルもアリですね。
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