鷺宮テラス

長江 愛の詩の鷺宮テラスのネタバレレビュー・内容・結末

長江 愛の詩(2016年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

長江周遊クルーズ32日の旅。
*船は古いです。
*66日間の此岸から彼岸までの旅はオプション。

物語は上海から始まり江陰、蘇州と少しずつ上流へ向かう。なんとまあ長い。長江は6000キロ、Googleマップ調べで東京からシンガポールより遠くなる。

台詞を極力廃し静かに長江を昇っていくのは2時間弱の作品が4時間超に感じる。体内の"時の感覚"が麻痺をする。爆睡必至である。

薄れゆく意識の中で僧侶との短い問答の中にキリスト教への皮肉を込める。そこに中国らしさを感じるも思わぬところでマザー繋がり。

川沿いの貧しい街並みを眺めながら恐るべき巨大施設、汚染の元凶と言われる世界最大の○○○○所を拝む事ができる。想像より遥かにでかい、なんじゃこりゃー!

在你身边 "あなたの側に"

主人公の旅は【山清水秀】→日本では【山紫水明】の言葉のように清らかに終わりを迎える。

日本に漢字が来てくれたことを感謝したくなるほどの美しい詩に乗せてこれほど心穏やかに観れる作品は他に知らない。


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美しいとはとても言えない長江の黒い水はあらゆる魚類が絶滅の危機に瀕している。

長江の下流の名が与えられた揚子江カワイルカは"女神"とまで言われるほど美しいらしい。

中国は朱子学の影響で父と子の絆が胸アツの要素として宋の時代から強く残っている。中国の作品を観ると父が息子、娘に託すというような内容の頻度が高いことが知れてイイ。水質改善は日本の企業にまかせてもらえないだろうか。習近平は年10兆円の予算を充てているのだ。
お願い!w
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