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ブレッドウィナー/生きのびるためにのkiuのレビュー・感想・評価

3.5
アニメ表現はこういうテーマに向いてるよねの映画

切り絵チックなエキゾチックデザイン造形を見るだけでも楽しい。デフォルメされる事で描写もマイルドになり、重いテーマも飲み込みやすくなる。萌えたり腐女ったりするのも別に嫌いじゃないですが、絵本の延長な真面目な奴もたまにはね。

本作タリバン下のアフガンで生きる家族のお話。『ムーラン』みたい。

いわゆる西の人達(原作はカナダの児童文学作家。アンジェリーナジョリー総指揮)が作った映画なので、気持ち的には色眼鏡で観賞。。。アンジーの思想強めで他国文化に口出すスタイルは、正直う~んなのですが、そんな個人的にネガティブな思いを差し引いても観て良かったと思える作品でした。

遠い砂の国で逞しく生きる少女のお話でしたが、「男とは、女とは、~であるべし!」みたいに、“中”にいたら、当たり前すぎて疑問すら思わないモノが沢山あるんだろうなぁと考えさせられる。

中東文化はよく知らないですが、女子供を泣かせる考えは粋じゃないしクソダサだと思うんだけど、中東男子の、その辺のカッコ付けモテ美学ってどうなってんのかね?

物語を話すのが上手な少女にドレスを売らせ、髪を切らせるなんて、誇り高き「戦士」の名が泣くぜって思うのは、騎士道、武士道的な考え方かもだし、「○○らしさ」の押し付けかもだけど、なーんか中東の男どもは勇ましい事ぬかす割に格好悪いんだよなー。

いまさら顔や体型は残念でも、せめてメンタルくらいイケメンでありたいもんです。まぁ平和な国に住んでるから言える戯れ言なんでしょうけど。。。
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