エイデン

ワイルド・ストームのエイデンのレビュー・感想・評価

ワイルド・ストーム(2018年製作の映画)
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1992年、ミシシッピ州ガルフポート
カテゴリー5の巨大ハリケーン“アンドリュー”が接近し、壊滅的な被害をもたらそうとしていた
父親に連れられ避難をしていたウィルとブリーズの兄弟は、目の前で父を失ってしまう
2018年
悲劇的な経験から、ハリケーンの研究を専門とする気象学者となったウィルは、新たに発生したカテゴリー5の巨大ハリケーン“タミー”がガルフポートへ向かっていると判明し、故郷に向けハリケーン観測用特殊車両“ドミネーター”を走らせていた
また同時刻、アメリカ財務省のエージェントであるケーシーは相棒のコナーと共に、強引に避難渋滞を避けると、トラックでガルフポートへ向かっていた
危険が伴う中だったが、街にある財務局に集められた古い紙幣を破棄するために移送するという仕事を言い渡されていたのだ
ガルフポートでは被害予測を受け、保安官ディクソンは部下と共に迅速な住民の避難誘導を行っており、街はほとんどもぬけの殻となっていた
ケーシーとコナーは財務局に着くと、職員のモレノと合流、彼からシステムの調子が悪く、古い発電機を見てもらわなければ直らないと聞く
そこでモレノは、修理屋となっていた旧知のブリーズであれば、こんな中でも避難していないと考え、ケーシーに彼を呼んでくるよう依頼する
その頃 街に着いたウィルがブリーズに会いにきていた
彼は父を失ってから自堕落な性格となっており、所属していた軍隊も辞め、避難する気も無いと言う
兄の身を案じるウィルは、今回のハリケーンが、父を殺したアンドリューと同規模であり、甚大な被害をもたらすことを警告する
一方 財務局では、システム修理のためにやって来ていた
怪しさを感じた警備員が止めるも、その連中は武装しており、強引に中へと押し入ってくる
異変に気付いたモレノが助けを呼ぼうとしたところ、突如コナーに銃を突きつけられてしまう
彼らは巨大ハリケーンの混乱に乗じて、財務局から破棄予定となっていた6億ドルもの大金を盗み出そうとしていたのだ



ディザスター・ムービーの最中にガチンコアクション
奇跡のコラボが見どころなロブ・コーエン監督作品

最大クラスのハリケーンが接近する中で行われるリスク高すぎる火事場泥棒と、それを止めるべく奔走する主人公達
自然の脅威による破壊と人間同士のバトルが一度に楽しめるバリューパック
中盤以降画面がメチャクチャに荒れる馬鹿みたいな映像が延々続くステキ仕様になってる

まあアラを探せば山ほどあるし、映像的な面白さを重視してリアリティは置いてきぼりなんだけど、
「それがどうした」と言わんばかりのメチャクチャっぷりは笑えてくるほど
俺達は合理的な説明や頭の固い学者先生の出てる教育番組が観てえわけじゃあねえんだ
ワイルドなストームを腹いっぱい観てえんだ

ここという燃え上がるシーンで魅せるより、結果的にほぼアクセルベタ踏みの仕上がりながら、緩急もあって観やすい
冒頭の兄弟愛みたいなものは風に吹かれて飛んでいっちまってる

基本的に人間に対して考える葦であることを求めないクレイジーな暴れん坊なので、ご都合主義じゃんとか野暮なことを言わないアクション好きにはオススメしたい
台風が来たら半裸でT.M.Revolutionごっこをしていた貴方のことですよ
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