Oto

THE UPSIDE 最強のふたり/人生の動かし方のOtoのレビュー・感想・評価

3.8
イブ&修論前に観るのに向いてる活力もらえる映画だった。フランス版観たのが昔すぎてほぼ覚えてないから新鮮に楽しめた。

シナリオは問題(家族、盗み、障害、クビ…)を定期的に挟んでいてお手本のよう。少しお行儀良過ぎる感じもしたけど、やむを得ない流れを状況に作れているし、名シーン多くて全然楽しめた。自分のチョイスじゃない映画を観る機会大事。
好きなのは芸術関連シーン。絵画は買う描く割る売ると出来る事全部やってたし、オペラもスタオベからパーティーでの指揮・アレサを巻き込んだ着地まで見事。原作のアースが好きだったけど引けを取らない。
それは言っちゃだめという緊張感が続く中で、破壊は問題として入れてると思いきや…という転換が不意を突かれて特に好きだった。
(アマプラで配信中と観てから知ったけど劇場で観てよかったと思う)

台詞も不謹慎ボケ(障害、オペラ、ドラッグ)もありつつ感動もあって良かった、「直接話せば?」が店と通話とで天丼だったのとか。
序盤の不慣れな介護のシチュエーションコントとかユーモアは良かったけど、シャワーのスラップスティックとかは要らないような…。
アレクサとかUIは現代的で良いと思うし、車椅子で踊るのも落合さんが想い描く未来を感じて良かった。

撮影はうーん、なんでそこ手持ちで寄るのとか、天井モビールとパラグライダーのリンクとかあからさま過ぎない?とか、気になるところ多かった。
ニコールキッドマンはさすがの存在感で物語の深みを増す脇役。ケヴィンハートはジュマンジもそうだったけどメイキングみたらそのまんまの人で,「役者は役を自分に寄せるか自分を役に寄せる」という話を聞いたけど前者タイプだろうな

気づきとして自分は問題より解消に感動する人間なんだなぁと思ったけど、家族とかイヴォンヌとの関係修復には飛躍がありすぎて流石に気になった。
偏見持つなとか無理だし、簡単に正直になれたら誰も苦労しない、それに結局金は全てを解決すると未だに思っているけど、Dが他人を益する効能感を知る成長過程には『素晴らしき哉、人生!』に似た感動があって、一緒に映画を語ってくれたりものづくりしてくれる人がいる現状に感謝しながら観れた。メリークリスマス(今年は76本...来年は倍は観たいな〜)
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