ずん

プーと大人になった僕のずんのレビュー・感想・評価

プーと大人になった僕(2018年製作の映画)
4.1
ディズニー作品としては珍しくとても現実的なテーマを描いた作品。

大人になると日々仕事に追われ、社会的責任を全うする中で大切な何かを忘れがち。

私もいい年した大人ですが、無意識に大人になったクリストファー・ロビンと子供の頃見ていた父親の姿を重ねてしまいました。
私はイブリン目線でしたが、見る人によって誰の目線で見るか変わる作品だと思いました。



ここから先は私自身の話になるので興味ない方はスルー推奨です。

幼い頃、父親は海外出張が多く、ほぼ海外赴任状態で家にほとんど居ませんでした。
たまに帰って来ても報告書をまとめる為にパソコンと一日中にらめっこで、俗に言う仕事人間でした。

たまにしか会わないのですが会うと宿題はやったのか?とか人様に迷惑かけてないか?とか厳しい事ばかり言う父親とどう接して良いか分からない時期が長いことありましたが、冬休みなどの長期休暇で連れて行ってくれるスキーや魚釣りなどの家族旅行がとても楽しみで嬉しかったのを覚えています。

今思えば家族を養う為に必死に働いて、子ども3人を一人前に育てなくてはいけないプレッシャーを背負いながら、自分が見れない分子供達がしっかり育っているか心配で仕方がなかったのだなと分かります。
あんなに子どもに厳しかった父が、今じゃ孫にデレデレな姿を見るとなんだかニヤニヤが止まらないのです。

社会的責任に追われてクリストファーが失っていた大切なものや心の余裕を、ゆるキャラのプーさん達が思い出させてくれるのですが、とは言え現実はそう上手くいかないですよね。
仕事を後回しにしていつも家族を優先していたら、結果的に守るべきもの守れない…。そこはファンタジーだな〜なんて思いながら、でも大切なものの為に今日も頑張れる人達がたくさん居ることは間違いないと思います。

だいぶ脱線しましたが、今作は特に家族を養う働き世代の親御さん達の心にすごく響く、忙しい現代人の心に大切な何かを思い出させてくれるそんな作品でした。

大切なひとはきっとあなたの事を理解してくれるはずです。
今分からなくてもきっと分かる時が来るはず。

明日からも頑張りましょう!
ずん

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