ふじこ

ユージュアル・ネイバー/マッド・マザー 生贄の少年のふじこのネタバレレビュー・内容・結末

3.3

このレビューはネタバレを含みます

名女優サマンサ・モートンという配役、なんだか狂気を感じる態度から、あぁ代理ミュンヒハウゼン症候群とかこの子にはなんか秘密的なのがあるんだろうなぁ~~みたいな。
みたいな…感じがするよねぇって言ってあげたかったんだけど、なんなの、この[ マッド・マザー 生贄の少年 ]っていう邦題は…。ネタバレ過ぎるだろ。観てたら初期の段階であぁ母親やばいな~~ってのは感じられるんだけど、そもそもなんなのこの邦題は。

親を亡くして祖父母の元に引き取られたティーンの女の子マリアンと、彼女が探検中に見つけた近所のお家で歩けずにベッドに寝ている少年アンディは友人となって、歩けない彼と一緒にゲームをしたり、窓のすぐ外にあるコーンの植え込みに来るカラスを追い払いにカカシを作ったりと、微笑ましく触れ合おうとするものの、アンディの母親である医師のキャサリンはあの子は重い病気だからとマリアンの家まで行って息子と関わらないように伝える。

って感じのお話。
サマンサ・モートンのヒステリックで神経質で狂気的な雰囲気がとても良い。
それに、医者はお前だから…と強く言えない元看護師のマイケル・シャノンも良い。鬱屈としていて昔の伝手で薬を手に入れてくれる製薬会社の女性と浮気をしている。
アンディ役のチャーリー・ターハンもまだ少年でとても可愛い。

アンディと遊ぶのを諦められないマリアンが忍び込んだ彼の家の地下に、もう一人少年が昏睡状態で沢山の機械に囲まれているのを目撃、そこにあったレントゲン写真の名前から、赤ちゃんの時に病院から誘拐された子の名前を検索で見つける。
マリアンは祖父に訴えるものの信じて貰えず、アンディに地下に男の子が居る…誘拐された子!と伝えてアンディが這いずって見に行くと本当に居て、そこにやってきた父親に彼は誰なのか訊ねるものの教えて貰えず。
母がやって来て、その子は誰?と訊ねるとわたしの息子よ、と悪びれもせずに答える。
その子が息子なら僕は誰?と言いながら父親に上階に連れて行かれてしまい、翌日また薬を盛られたのかとても具合の悪そうなアンディを見てマリアンは助ける事を決意。
一方で、ずっとアンディに同情的だった父親は彼から心臓を抜き取って殺してしまう事を嫌い、あの子に死んでほしくない と妻に訴えるものの、実子の調子が悪くなってすぐにアンディを連れてくるように指示される。
アンディを車椅子に乗せて脱出しようとしていた2人に出会し、信じないマリアンを押し退けて注射するもののそれはアンディの自由を奪っていた薬を緩和させるもので、窓から外にあった一輪車に乗せて2人で逃げるように指示する。
階上へ上がってきた母親はそれを見て夫に別の注射を刺して自由を奪い2人を追い掛けるものの、フラフラしながら部屋にアルコールを撒き、息子の呼吸器を停止させて火を放ち、息子の心電図が停止した事を知らせるスマホのアラームを見て目の前まで追い詰めたアンディとマリアンを置いて自宅へ走って戻り、燃えている地下室から息子を助け出そうと奮闘するものの落ちた天井の下敷きになって恐らく死亡。

後日、野球に興じるマリアンが打ち上げたボールをキャッチして笑うアンディで終わり。


まぁ…アンディは外に出ないとは言え、アンディから心臓を貰って我が子であるジェイソンに移植して元気になって貰おうと思ってるなら、最初からアンディが地下で我が子が上階じゃダメだったのかな…。元気になったら他所と触れ合う機会もあるかも知れないし、そうじゃなくても急に来客があって顔を見られたらその後にあれ?なんか顔違わない?ってなりそうな気がするんだけど…。
本当の名前はアンディとジェイソン逆っぽいけど便宜上。
投薬で歩けなくしていただけで本当は元気だったから、そこそこ光当てといて成長させておいた方が都合が良かったのかな。地下に居た実子はなんか小さかったし。

元気になったんなら、実の親御さんの元へ帰らないのかな?と思ったけど、元々地元の医師なんだったとしたら実は近所の子供だったのかしら…怖いわ…。

全体的に悪くないし、サマンサ・モートン良いな~と思って観ていられるんだけども、使ってるのか使ってないのか、旧邦題なのか分からん"マッド・マザー 生贄の少年"で台無し。
父親だって最後の心臓移植に難色を示しただけで、乳児を誘拐してきて監禁状態にした上劇中でも肝臓切って抜き取ってるんだから、まぁ普通に悪人だよなぁ…。
アンディは13歳くらいに見えたけど、こっから実の両親と上手くやれたのだろうか…そこだけ気になる…。
ふじこ

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