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必ず捕まえるのRのネタバレレビュー・内容・結末

必ず捕まえる(2017年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

自宅で。

2017年の韓国映画。

監督は「技術者たち」のキム・ホンソン。

あらすじ

町内を知り尽くす頑固で偏屈なアパート大家シム・ドクス(ペク・ユンシク「インサイダース 内部者たち」)の付近で次々と不可解な殺人事件が発生する。その被害者たちに関連性を発見したドクスの元に同じ手口で30年前に起きた事件を追う元刑事のペク・ヒョンダル(ソン・ドンイル「黄泉がえる復讐」)が訪れる。

Netflixにて、あらすじに惹かれて。

なぜか、ここ最近「手紙は憶えている」「ラストベガス」そしてこの「必ず捕まえる」と「ジジイ映画」を観続けている。別に狙ったわけではないのに笑。

前2作もそれぞれジャンルは異なるが面白かったが、今作もめちゃくちゃ面白いってわけではないけど、それなりに楽しめた。

主演を務めるのはペク・ユンシク。

きっと、若い頃はさぞかし美男子だったのだろうと思われる整った顔立ちながら、どこか冷めたような印象を受けるのは、やっぱり「インサイダーズ」のあのキャラのイメージが強いからかなぁ(アルバトロス!!)笑。

ただ、今作で演じるのは偏屈でドケチな大家の役ということで、嫌なじーさんな部分は共通するものの、可愛いもの笑。

初めは、嫌味ったらしく利己的な部分にちょいちょいイラつく部分はあったけど、話の軸である連続殺人事件の犯人を捜すくだりでは、徐々に正義感が増して段々と応援したくなってくるから不思議だ。

相棒の元刑事ヒョンダルを演じるのはソン・ドンイル。ぶっちゃけこの人のことは全然知らなかったので、出てきた時に誰だ?ってなったんだけど、調べると韓国俳優の中ではなかなかのベテランらしい。憶えておこう。

中盤明らかになる「ある事実」でのスイッチが入った変わりようには、流石ベテラン俳優だなぁと思わずにはいられない。

そんな2人が犯人探しに繰り出すわけなんだけど、そこで観られるのはやはり「おっさん萌え」。特にちょっとしたシーンなんだけど、階段で寛ぎながら羊羹を乾杯して食い合う姿にすげぇ萌えた笑。

肝である真犯人については、鍵となるのが30年前にも同じ手口の殺人を起こしているということで、ヒョンダルと同様にそれなりに歳を重ねているってことで、そうなると否が応でも絞れてくるわけなんだけど、本作の面白いというか「ずるい」部分としては、模倣犯を用意した点と一旦の決着を置きながらの実はやっぱり犯人でしたぁぁ!!と二段構造で展開してくる点。

これによって、あぁこの人が犯人じゃないんか、やっぱり怪しすぎたもんなぁと思わせといての、やっぱりお前かーい!と二重に騙されることが出来て、登場キャラ(容疑者候補)の少ない作品に置いてその点を補う意味では、結構画期的かもなぁと感じた。

ただ、一貫しての「ジジイバディもの」として観るならば、ヒョンダルをああいう状態にする必然性があまり感じないし(全ての決着がついた後は何故か普通に戻ってるし)、やや中だるみする点も踏まえると、もう少し引き込まれる流れが欲しかったかなぁ。

ただ、犯人との雨の中での三つ巴の熱演含めて、「おじいちゃん頑張ってる!!」って思えるおじいちゃんの魅力が詰まった作品だったことは事実です!!
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