針

スパイダーマン:スパイダーバースの針のレビュー・感想・評価

4.1
続編公開前の予習として再見。うーんすごい!
新たな「スパイダーマン」の誕生を描くアニメーション映画。正直自分はこの手のヒーローもののストーリーはそんなに好みじゃないんだけど、良いっつうのはやっぱり否定できないですねー。マイルスが初めて“自分”でスイングするシーンの静かなカタルシスったらない。

それとこの映画は観る快楽として最高のアニメーションだと思います。アメコミ・チックな演出がアニメの絵にうまく溶け込んでいてコミカルで楽しい。実写+CGよりもさらに自由度が高いので、硬軟自在な映像の暴れっぷりが超いい感じ。ぼーっと眺めてるだけでもイメージの奔流を楽しめるすごい作品だと思います。(具体的なことは何も言えてませんが……)

「スパイダーマン」シリーズの熱心なファンでもない自分でもかなり楽しめたので、ここから入っても全然いいんじゃないかと思います(メタ的なギャグはより知ってる人のほうが楽しめるでしょうが)。

ちなみに自分がこの映画で一番好きなキャラはプラウラー。紫色で鉤爪のあるヴィラン。重量感のあるコスチュームと素早い動きの間に全然齟齬を感じさせないかっこよさがあると思います。ここもアニメーションならではの良さかもしれません。

本作のキャッチコピーは「運命を受け入れろ。」でしたが、続編の『アクロス・ザ・スパイダーバース』のほうは「運命なんてブッつぶせ。」になっています。いろいろ楽しみです。
針