こたつむり

アリバイ・ドット・コム カンヌの不倫旅行がヒャッハー!な大騒動になった件のこたつむりのレビュー・感想・評価

3.8
♪ Lies and Truth 堕ちてゆく
  真実を探せない
  誰よりも大切なのに信じてる気持ち揺れてる

相変わらずのフィリップ・ラショー節が炸裂。
何しろ、子供や愛玩動物にも容赦がありません。笑いを取るためなら、何でもやっちゃうんです。

下品なネタだって同じこと。
“棒”はダメだけど“球”は良し。そんな判断があるのかどうか分かりませんが、無修正で無防備な“球”も笑いのネタになっちゃうのです。うひぃ。

やっぱり、フランスは過激ですね。
思うに、現実と虚構をキッチリと分けられる国民性なのでしょう。痛烈な風刺を許すのも同じこと。精神的に成熟しているんでしょうね。知らんけど。

また、本作が地味にスゴイのは物語。
笑いの部分は過激なのに、物語はあくまでも王道を貫くんですね。構成としては、ウソをついたらダメだよ、という道徳的観点が主軸。なので、深く考える必要はありません。この辺りのバランスが見事です。

確かに今の時代、ウソはダメですよね。
というか、すぐにバレるようなウソはついたらダメです。ウソをつくなら、とことん徹底的にヤること。それが成功する秘訣です。と、ハンサムでお金持ちの僕からのアドバイスでした。

まあ、そんなわけで。
何も考えず(それこそモラルとかにも縛られず)笑いたいときにオススメの作品。ゆえに良識派は立入禁止。お笑い極道無頼派だけが楽しめる極地ですからね。

あと、注意すべきはサブタイトル。
『ヒャッハー!』と書かれていますが『世界の果てまでヒャッハー!』とか『真夜中のパリでヒャッハー!』とは繋がりがないので、続編だと思って臨むのは危険です。

確かに集客するにはこの作戦が一番。
でも、それは配給会社の“信用”が失われると思うんですが…そんな綺麗事よりお金の方が大切なのでしょうか…とはいえ、やっぱりウソはダメだと思います。と、ヒュー・ジャックマンに似ている僕からのアドバイスでした。

「嘘を嘘と見抜けない人には難しい(byひろゆき)」
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