Jun潤

未来のミライのJun潤のレビュー・感想・評価

未来のミライ(2018年製作の映画)
3.9
2018.07.21

細田守監督作品大好きです。
予告編に騙されました。

予告編の感じからSFかファンタジー作品なのかと思っていましたが、実際に見てみると全くそんなことはなく、くんちゃんの兄としての成長を描いた作品として成立していました。
未来から来たミライちゃんやタイムトラベルは実際に起こったことと捉えることもできそうですが、僕個人の感想としては子どもの日々の成長を可視化したものと思えてとても楽しめました。

僕自身子供好きで微笑ましかったですし、小さい頃の思い出なども思い出して共感しながら見ていました。
雛人形を片付けるシーンは微妙ですが、未来のミライちゃんや擬人化したゆっこ、タイムトラベルの影響などが現実の世界には干渉しなかったので、現実の時間軸ではくんちゃんが親の至知らぬところで成長しているというのが想像しやすかったです。

斜に構えすぎかもしれませんが、おとうさんやおかあさんも作品の中で成長していて、特にそういう場面があるわけでもなく、子供はわかりやすい心情の変化や、妄想の中だったとしても大人との出会いの中で成長していくのに対し、大人は日々の繰り返しの中で成長していかなければならないのだなと、違った見方もできて良かったです。

正直これまでの細田監督の作品の中で一番好きです。
SF作品にありがちな整合性のズレなども特に気にしなくて良かったので純粋に楽しむことができました。
これまでの流れからいくと次の作品は3年後になりそうですが今から楽しみです。
Jun潤

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