めかぽしや

ナショナル・シアター・ライヴ 2018 「イェルマ」のめかぽしやのレビュー・感想・評価

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少し遅れて神戸で上映があったので
最終日に観てきました。
イェルマ=不毛を意味します。
30代後半で家も仕事も欲しいものを
手に入れていた夫婦でしたが
子供だけは授からない。
初めては夫婦のなんて事ない会話、
ともすると下品なくらいだけど
温かく和気藹々としていたのに
段々と彼女の方が子供ができない事に焦りだし、最後は狂気にまで
発展し人間関係が崩壊していきます。
最初の方は暗転がおおくてなかなか集中できませんでしたが
後半は固唾を飲んで次のシーンを
じっと待っている自分がいました。
やがて彼女は人工授精を繰り返し
莫大な借金にまで膨れ上がり
それでも妊娠を切望するんです。
今まで見守り続けていた彼が
“自分の精子もしんで君の子宮も死ねば子供を諦めて愛する君が自分のところに戻ってきてくれるかと思ってた”
と強烈なセリフが突き刺されました。
とてもヒリヒリとした舞台で
見応えもありとても満足しています。


NTLの来年のラインナップはどうなるかとても楽しみです。
観られる劇場は限られてるので
タイミングを合わせるのは少し難しいですが多く観ていきたいです。
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