カミワザ

ラーメン食いてぇ!のカミワザのレビュー・感想・評価

ラーメン食いてぇ!(2018年製作の映画)
4.0
『ラーメン食いてぇ!』なんという摂食中枢を刺激するパワーワード。
ですが内容は至って真面目な人間ドラマ。
更にラーメン作りの極意・ノウハウを学べちゃう、かなりお得感有りの作品です。

林明輝さんの漫画を原作。
一度はつまづいた人生からの再起を図るきっかけとして、究極のラーメン作りを目指し奮闘するといった内容。
この手は、頑固なラーメンおやじがスポ根紛いのスパルタで、血の汗を流すような努力をする佐野実氏の「ラーメンの鬼」イメージでしたが、今作はめんこい中村ゆりか、葵わかなの好演で緩やかに惹き込む。
葵わかなのラーメンのすすりっぷりが実に気持ち良い。

一方で新疆ウイグル自治区で遭難した料理研究家 赤星の物語が交差し、やがて一杯のラーメンが思わぬ形で結び付けていく。
ラーメン映画に何故キルギスの風景?と思えば、塩ラーメンの秘訣「岩塩」の他、麺に不可欠な「かん水」もモンゴルで誕生した事が関係していそう。




今作を観て私の実家(故郷)の旭川ラーメンが恋しくなりました。
旭川ラーメンと言えば、加藤ラーメンに代表される、小麦の味・香りを大事にした麺作り。その加水率は25~29%と低い(一般的には36~38%)
そんな低加水麺は歯切れが良く、スープが絡みやすい。そして何よりも麺をすすった時に鼻へ抜ける小麦粉の香りが何とも良いんです。
この麺の味わいは是非塩でお勧め。

因みに今作にも登場するピンク岩塩は、数億年といった長い時を経て結晶化した希少なお塩。
昨今、海洋汚染が注目され、その海から作られるお塩は果たして安全なのか?と言われている半面、太古から結晶化された岩塩はクリーンなお塩としても注目されていると以前出席した抗議で学びました。


あ”~ 旭川ラーメン食いてぇーーーーー!!
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