順慶

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドの順慶のネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

「シャロンテート事件」のことは知ってたほうがいいと聞いてたので、直前にちょっとだけ調べてからIMAXで鑑賞。

1969年2月8日から事件までを描いている。
ちょっとでも情報があるほうが、Xデーで近づくドキドキ感が味わえるということか。

自分の作品を映画館で観るシャロンテートがかわいい。映画を観ながら、観客の反応を観ている感じがいい。まだあまり有名女優でもないのだろう。映画館のスタッフに顔を指すまでもなく、自分からアピールして映画館に入るのもいい。

一方そのころ。
リックダルトンは映画の撮影中。かわいい子役に励まされながらも迫真の悪役を演じている。
でも、セリフが出てこない。落ち目だということも自覚しながら若い主演俳優に気を使ったり。

そしてまた一方そのころ。
クリフはヒッチハイクをしているヒッピーの少女を乗せて、スパーン映画牧場へ。そこはマンソンファミリーのアジトになっていた。やってきたクリフのことをよく思わないヒッピーたちと一触即発。

クリフのケンカが恐ろしい。さすがスタントマンだと思うが、容赦がない。常に顔面を何かに打ち付ける。何度も何度も何度もガンガンいく。顔がぼろぼろでめちゃ痛そう。

監督タランティーノの個人的な作品のようでもある。でも、映画の楽しさを存分に味わえる傑作だった。映像もセリフも音楽も最高だ。
大したストーリーがあるわけでもない。でも観ている間、ずっと幸せだった。

ラストの不穏な音楽でシャロンテートの身を危ぶんだが、杞憂だった。あの逃げ出したヒッピーがマンソンを連れて戻ってくるとか考えたりもした。
エンドロールが流れてもちょっと不安だったが、終わってほっとした。
あの世界では、シャロンテートが生きているパラレルワールドだった。
最後に出てくるタイトルの「、、、Hollywood」の意味はこの辺りにありそうな。
順慶

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