カズナリマン

アナと世界の終わりのカズナリマンのレビュー・感想・評価

アナと世界の終わり(2017年製作の映画)
3.7
笑って泣ける、実はレアなイギリス産ミュージカル!

※なぜ泣けるのか?はレビューの最後をお読み下さい😭

スミマセン!ゾンビ・ミュージカルだし、出オチ的にちょい新しいだけの、まあまあ映画かと思ってたら、しっかり面白かったです!
歌もしっかりポップ&キャッチーだし、主役のアナを含め魅力的なキャストと、魅力的な悪役!
難をいえば、せっかく世紀末ものなんだし、もーちょっと緊張感のある雰囲気と、キレのあるダンスと、キレのあるゾンビアクションが見たかったのですが(ゾンビが全然怖くないとか、女の子が棒を振り回しただけでかち割られちゃう頭とか)、歌って踊りながら避けられるようなノリの映画ではあるし、そこに目を瞑ることにしたら…
あら不思議!
とても楽しめる、爽やか青春ゾンビものとして満足度高め!
イギリス物の嫌なユルさ(生易しいとか、ユルさで逃げるとこね!)が、もーちょっとゾンビランド並みに抜けて、コメディでもあり、ちゃんとゾンビが怖いエンタメとして昇華できてたらもっと得点は高かったのですが…
ま、予算も違うしね!何より、曲がいい!ってのが意外な高得点につながりました!

本作を観終わったあとジョン・マクフェイル監督のインタビューを見て知ったのですが、実はこの作品、まずは短編として話題を集め、長編映画化が決まったのだそうです。
で、その短編を作ったのが本作の監督とは別人の、ライアン・マクヘンリー監督。
そのマクヘンリー監督がなぜ本作を監督できなかったのかというと…
彼は27歳という若さで、骨のガンで亡くなってしまったんですねぇ。長編映画化の契約も決まって、最後まで「絶対監督してやる!」と思いながら亡くなったに違いない…
なんとも切ない話じゃありませんか!
そんな故マクヘンリー監督の意思を継いだのが、本作のジョン・マクフェイル監督と脚本家、プロデューサーのチームだったのです。
ちなみに故マクヘンリー監督のお母さんは、完成した映画を観て「息子が作りたかったものは、まさにコレだわ!」とジョン・マクフェイル監督に言ったそうです。

うう、泣ける!!!😭😭😭

そんな監督の想いも知って見ると、笑って歌って泣けてしまうゾンビ・ミュージカル!なかなかの佳作なので気になってる人は是非ーー!