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トゥルー・ロマンスのRenのレビュー・感想・評価

トゥルー・ロマンス(1993年製作の映画)
3.0
ずっと未見だったけど『流浪の月』がきっかけで気になって、同作読了後に初鑑賞しました。なるほど言われてみればタランティーノ。そしてロマンス。

大層なメッセージも批評性も無く、バイオレンス×ラブストーリーの娯楽に特化した作りは受け入れやすかったです。その一方で、考える余地が無くちょっと薄いなとも思ってしまいました。野暮だけど。

映画や音楽にまつわるコアな話を全体に散りばめている点、そんなに尺使う必要ある?と疑問符が浮かぶ会話がある点(祖先が黒人云々の件)、殴打&銃撃バイオレンス過多な点 等、隠しきれないタランティーノ節を楽しむ作品として観ていいと思います。
ラストの銃撃アクションでしっちゃかめっちゃかにして、そのクセになぜか清涼感の残るラストで、いい映画観たなあと一瞬思わされてしまう。
ハッピーエンドにするか否かでタラちゃんが揉めたらしいですが、個人的にこのラストは好き寄りです。タイトルにもある「ロマンス」がどこか絵空事な雰囲気を感じる言葉なので、こういう展開になるのがロマンスの在り方として良いなと思ったので。

なぜそこまで危険を冒すのか、なぜ苦労も何もかも厭わず逃げ続けるのか、全ての動機が「愛」で説明できる純愛映画でした。ただ、こんな純愛は嫌だ。

その他、
○ なぜゲイリー・オールドマンは可愛い顔してるのに極悪人が似合うのか。今作は『レオン』の前年の作品。
○ 今作のゲイリー・オールドマンにジャック・スパロウ味を感じた。
○ 死ぬほどチョイ役のブラピとサミュちゃん。
○ 何の意味も無いジェットコースターのシーン。好き。
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