桃色

I am Sam アイ・アム・サムの桃色のレビュー・感想・評価

I am Sam アイ・アム・サム(2001年製作の映画)
3.0
難しいよね。
あの検察官は意地悪だったけど。

今回も詳細が思い出せなかったので再視聴。
これならレビューできるだろうと思って観たんだけど、感動より心配な気持ちが残ってしまったわ。

こういう障害者のお話って「健常者の役者さんが演じている」って分かって観ているから、泣けてもその美しいシーンだけを切り取って名作だって言えるんだと思う(私の場合だけど)
でも、実際にこのサムパパがずっと本当に生きていくとしたら絶対に誰かの助けは必要だよね。
児童保護だって無責任に見ぬふりすることが子供の生死に関わる事件もたくさんあるわけで、お節介と言われてもどこか何か手を伸ばす場所は絶対必要なんだよ。
今回そういう人たちが非道に扱われすぎるところもなんかちょっとバイアスがかかっている気がしてとても嫌な気持が残って残念。
サムを助けるこっち側の人と同じくらいあっち側の人にもきっといい人はいるはず。
そんなことを思ったってことは、しっかり映画に没入できたってことなのかもしれないけどね。

それからショーン・ペンの演技についても、さすがの名優という意見に異論を言うつもりじゃないけど、我々が固定観念的に思っている「知的障害者」というイメージそのものすぎて、やっぱり健常者側からのバイアスがかかってると感じるのね。
どんな人間にもそれぞれ個性があるわけで、サムの個性をもっと練り上げてくれれば彼に託しても大丈夫ってどこか安心も湧いたはず。

物語だから、フィクションだから、これはメルヘンなのよって、そういうことなら没入感を返してって思うわ。
ああ、過去に観た感動作をこうやって自分でぶち壊してるのってどうよ…
今、心の健康状態良くないのかなぁ…私。
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