今年度のアカデミー賞にもノミネートされ、メイクアップでは受賞している本作。本当はもっと早く見ていましたが、レビューし忘れてました。
まあある意味ではそれが一つの答えであって、個人的には印象が薄く、あまり楽しめなかったというのが本音ではあります。その原因は自分にあって、政治に対する知識が浅く、ましてやアメリカなんて尚更わからないようなテーマだったわけですが、正直そんな自分でも懐かしさを覚えるほどの人物が登場したのは少しテンションが上がりました。ブッシュやパウエルといった子どもの頃にニュース番組を賑わせていた人たちだけでなく、しっかりと顔まで思い出すことのできたのは、まさに賞を受賞するに至ったほどのメイクによる再現度のおかげでしょう。クオリティの高さには衝撃を受けるほどでした。
肝心の主人公であるチェイニーに関しては知りませんでしたが、国でトップクラスの人に堂々と口出しするなどの自分のやりたいように事を運ばせるために、あえて二番手にいることを選んだというのには驚きと怖さがありました。
まずもって冒頭のあの段階からのスタートなのだとしたら、間違いなく大サクセスストーリーだと思いますが、本作はそれをブラックジョークも混じえて思いきり皮肉ってるわけですから、それができるアメリカにはもはやあっぱれの一言です。
自分には役者の演技がああだとか、演出がこうだとか、そういった表面的な部分しか理解できていないのが残念で仕方ありません。これを機に、もう少し政治に知識と関心を持つべきだと反省しました。