生酒冷造

半世界の生酒冷造のレビュー・感想・評価

半世界(2018年製作の映画)
3.8
自衛隊を辞め故郷に引きこもる男。幼馴染三人組という縁で見捨てれない二人は色々世話をやく。一人は中古車販売業。一人は炭焼き職人。いいオッサン3人の絆は彼らの苦汁を含め、一通りの結末を迎えようとしていた。。。


ミニシアター系向きの自分を目覚めさせる映画。
幼馴染のオッサン三人組という見栄えの悪い感じながら、子供時代と違い、お互いがお互いの経験した世界観を抱えて今がある。
タイトルの半世界ってのも、深いメッセージがあり素敵に感じた。
自衛隊の引籠りの男、子供に深く関わらない父親、一番まともだけど未だ独身の男。
片手落ちのガラクタの日常は傍から見れば分かり易い。
ある種、新聞で醜聞みて、あれが悪いこれが悪いと言える自信。
しかし、他人の欠点は分かるのに自分の仕打ちには見て見ぬふり。
誰もが人生で感じた経験を丁寧に描く。
自分が経験したことの無い世界に身を置いた相手を識るってことが友達を癒に導く。
お互いがお互いが支え合える可能性がある関係は羨ましい。
本当のハグレ者なんて存在せず、思い出は引き継がれていく。。
ラストはちょっと予測不可能だったけど、下手なハッピーエンドよりも見てる側にも深くキズを残す映画だった。
生酒冷造

生酒冷造