Kogarath

未来を乗り換えた男のKogarathのレビュー・感想・評価

未来を乗り換えた男(2018年製作の映画)
3.4
第二次大戦が舞台だった原作を改変して架空の現代を舞台にしたとのこと。
なるほど舞台セット費用とか削減できるしね~とか思ってたけど、これによっていま世界のどこかで起きているかもしれない話のように感じられるし、そういう意図もあるんだろうなと思った。

逃亡サスペンスのように始まるが、次第にメロドラマっぽくなっていく。ちょっと引きが弱いなあと感じるのが正直なところ。ナレーションもややクドい。
ただマルセイユの美しい景色、「希望の灯り」のフランツ・ロゴフスキの影のあるかっこよさ、現実にも通じる難民の寄る辺なさを描いているところ等、魅力もたくさんある。何度も鳴り響くサイレンの音も緊張感があってよかった。
エンドロールで流れる"Road To Nowhere"の明るさが、逆にどこへも行けない虚しさを煽っているようで何とも言えない。
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