みゆう

ライトハウスのみゆうのネタバレレビュー・内容・結末

ライトハウス(2019年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

ロバート・パティンソンの評価が変わった。「トワイライト」シリーズでブレイクして、ずっとイケメンでスマートなキャラのイメージだったけど(「テネット」のときも変わったなぁって思ったけど、あれもやっぱり役柄はイケメン・スマートなやつだったもんな)、「ライトハウス」ではめっちゃ男臭いキャラで、こんな体当たりの演技できるんだって思った。新たな一面。こっちの方がウチは好きな演技。

スリラーだけど、怖くはなかった。神経をイラつかせる同僚のおじいさんとか、邪魔くさいカモメとか、絶海の孤島に閉じ込められるとか要素は揃ってて、最初から不穏な感じはするけど。要は狂気。殺人を犯したトミー(ロバート・パティンソン)が、心の奥底に無意識のうちにしまいこんでた罪の意識から逃げてここまで来たけど、それがだんだん過酷な環境の中で表面化してきて狂気に取り憑かれるって感じ。

最初は秘密を隠そうと必死というか、我慢してたけど、やっぱり巡視船が来なくてお酒解禁したところでダメだったよね。もう酒乱じゃん。だから、最初お酒避けてたのね。

トムじいさんは、ほんと人の神経イラつかせるのがすごかった。あの演技はすごく本物って感じがした。あの人とは一緒に過ごせないわ。狂うのも仕方ない。

トミーがカモメを投げ殺すところは、自分ではかなりショッキングなシーン。めっちゃ打ち付けまくって狂気じみてる。あのシーンが1番怖かった。カモメ…泣

モノクロだったけど、あの陰鬱とした感じを出すのにはかなり良い演出。めっちゃ雰囲気あったし、コレは劇場で観る方が最初の方とかは入り込めるからいいと思う。絶海の孤島で、嫌な同僚との閉鎖的な暮らし。最初はセリフもほとんど無いし、画面の演出だけで状況説明だからここで入り込める方が後々の展開が面白いと思う。

ラストははっきりしない感じだったから、意味が掴めなかったかな。灯の中でトミーが見たのがなんだったのか。トムじいさんがアレほど自分のだと固執して見せてくれなかったけど、結局ライトはライトで「こんなもののためにオレは…」みたいな感じで狂い笑ったのか、トミーにとっての人魚みたいに、本当に何か心を惑わすものがあったのか。解説見よう。

ところどころでトミーの夢とか妄想のシーンが指し挟まるから理解しにくいかもだけど、ウチは好きなタイプの映画。ロバート・パティンソンの演技が色々とものすごかった。
みゆう

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