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ライトハウスの10000lyfhのレビュー・感想・評価

ライトハウス(2019年製作の映画)
3.5
19世紀ニューイングランドの孤島での 4週間+、2人の灯台守の男性間の、親密さや対立感情の入り混じった、緊迫した関係の推移。外界との断絶と孤独、自然の猛威への恐怖、つきまとい続ける黒歴史、極限状況下の妄想や幻影、性欲や支配欲といった、人間の様々な本性を、極端に限定的な登場人物、場所、設定により、剥き出しに鮮烈に描くことに成功。ミニマル素材から豊穣なコンテンツを展開する脚本、主演 2人の卓越した演技力、モノクロの美しい映像、マスターベーションや殺害など限定的なシーンでのイメージ映像を含む細かい編集、執拗に鳴り響く霧笛を筆頭にカモメや暴風雨の環境音、ありがちだが作品によく合ったオケ特殊奏法の劇伴と、嫌味なほど隙を見せない完成度。「ベルイマン、ポランスキー、タルベーラを意識した?」「縛りの多いネタとプロダクションで自らの「映画力」を見せつけた?」など、第1作で高評価を得た新進気鋭監督が第2作で本作を撮ったことへのメタ的興味が尽きない私、監督の術中にはまったか
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