このレビューはネタバレを含みます
ブレイキングバッド、オーシャンズ、犯罪者による捜査協力、駅馬車ときて、今度は脱獄モノ! しかも、目的は、バイオテロを阻止しろ!犯罪映画好きがつくってる感じに好感。
かつての敵が仲間に、アツイ。めちゃくちゃかっこよかったな…食堂のシーンも、地下鉄のシーンも良かった。
研究所パートはシリアスすぎて逆に笑ってしまったけど…コールドプレイのthe scientistがかかったときは申し訳ないけど、ピッタリすぎる選曲だと感じて笑ってしまった、
でもあの、扉越しの、あなたは逃げて、あのシーン、やっぱりグッときちゃったな、研究所という場所も相まって『GODZILLA』を連想してしまったんだけれども、私を置いて逃げてという覚悟と願い、君を置いて逃げなければならない、瞬間的に駆け巡る言語化しきれない感情の数々、やっぱりどうにも弱い、
話が繋がっていく感じ、悪くなかった。
言語学者たち、三作目にして大活躍、かっこよかったね、オペラの才能を見せる彼、すげえな、みんな愛すべき人々で良かった。
修道士に変装して電車に乗って逃走、あのへん、ちゃんと爽快感があったから良い。
あのメールを送った、僕のせいだった? と気付く、あのへん、凄かったな、ざわついた。あの三者三様、似て非なる学者たちが揃っての問答、ひょっとしたら自分もこうなっていたかもしれない、分身のような存在たちとの対峙、どうなるんだと固唾を飲んだし、
もうなにもかも破壊してしまえよ、という気にもなった、
妻との関係、よりを戻さなかったところが良かったと思う、絶妙だった。あの老教授、報いを受けて欲しかった気もするけど、まあもう充分か。
引っかかりはあったし、無理やりな展開だと感じた部分もあるけど、ひたむきさが良かった。テロを起こそうとする犯罪者に対して真摯な説得で臨もうとする、学者の姿勢を見られたことも良かった。
いつだってやめられる、そう思っているうちにドンドンと深みにハマっていく、ドラッグの中毒性が麻薬密売の中毒性、スリルを楽しむことの中毒性と重なって、
いつだってやめられる、だからいくらでも自暴自棄になれる、破滅願望にいたって、
最後の最後で、いつだってやめられる、だからもうちょっと頑張ってみようよ、に変換されたのが良かった。学生二人組の姿に希望が垣間見えて良かった。
見て良かったよ! 楽しかった。