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PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.2「First Guardian」のSSDDのレビュー・感想・評価

4.1
■概要
人の心理を測定できるようになり犯罪係数を即座に割り出す事で事前に犯罪者を取り締まり、犯罪を犯す前提とされ潜在犯という人種を生むことになったシビラシステムという最大数の幸福が定義された近未来。
国防省での海外での機密軍事作戦に関わった者の殆どが行方不明となる…その数ヶ月後、盗まれた軍事ドローンによるテロが国内で発生する…。

■私事
日曜から出張で和歌山、和歌山→兵庫→大阪、大阪から帰宅というハードな4日の出張となり飛行機で観てました。
かなりハードなので辛いのですが、どうせなので飲み倒します🥃

■感想(ネタバレなし)
かなりゴアかつ哲学的で論理的なハードなSF社会を描くアニメシリーズの映画版シリーズの二作目。
唯一無二な世界観と魅力的なキャラクターが伴うシリーズ。

本作はアニメシリーズの過去と間を描くのだが、元国防省のドローンのエースパイロットで潜在犯となってしまう男の過去が明かされる。

元々シビラシステムによる統治によって国内は銃火器はなく、シビラシステム直結のドミネーターなる光線銃だけと言う話なのだが、国防省ともなると簡単に銃火器が出てくる…というかアニメの一期で火薬を使用した銃なんて化石みたいな扱いしてなかったか?と思うが映画版ではバリバリ出てくる。

今回はシビラを扱う公安局と覇権を争いたがる国防省などが画策する闇を描きかなりのダークな作品に仕上がっており、case1よりも魑魅魍魎とした世界観が色濃く仕上がっている。











■感想(ネタバレあり)
・魅力的なラインナップ
好きなキャラクター達がまだ健在の頃な上にメインがとっつぁんと言う事で渋い刑事物が観れる喜び。

・不幸な須郷
須郷が生き残らされるにも関わらず実質大量殺人の片棒を担がされ、尊敬する先輩も死んだ上にその妻の流産と報復のためのテロを起こした上に射殺されるという事実の重さ…潜在犯にならないわけがない。

・フットスタンプ作戦
アジア圏での派兵など公安ではなく国防省が覇権を取るために、抵抗勢力もろとも大量殺人に踏み切るイカれた軍事作戦を立案しながらシビラに裁かれない理不尽さ。

元々考案した時点で普通潜在犯色相になりそうなものだが、軍部の偉い方は色相スキャンさえされないのだろうか。

・総評
たった1時間程度なので劇場三部作はだいぶ卑怯なのだが、スピンオフとしてみてもかなりいい完成度でした。
須藤さんがエースパイロットからの真っ逆さまの転落が悲劇だし、なによりシビラは関係ないのかいというのは置いておきます。
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