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マリー 暗闇からのささやきのemilyのレビュー・感想・評価

3.4
父親の死後、父の別荘を売るため田舎を訪れるカトリーナ。そこで少女ディジーと出会う。昔のことはあまり記憶にない。自身の母親の姉マリーが7歳の時に失踪したことを近所の人から聞き、徐々に不穏な音や怪奇現象がおこりはじめる。


寒々しい街並み、美しく幻想な雪景色 、じわりとよるカメラ、先行する音がゆっくりとカトリーヌを追い込んでいく。静かに雪景色と交差させながら白を基調にした生気の通わない不穏感を漂わせ、ゆっくり紡ぎあげていく前半の雰囲気がいい。

母親のしたこと、引き寄せられた先に見たものが現在の彼女と重なり、さらに過去を思い起こさせていく。それは忘れていた過去ではなく、思い出したくなかった過去。小物使いから徐々に明かされていく過去。後半は展開も早くスリリングに引き込まれる。
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