オヨヨってはて?
と思いましたがもはやオヨヨとしか
聴こえない…
とても楽しみにしていたパヴリコフスキ作品です。
イーダと同じくほぼ正方形に近いスクリーンでモノクロ。
イーダは静かな情熱でしたが
今回は情熱全開でした。
50年代のポーランドが舞台。
そして冷戦下であることが
ピアニストのヴィクトルと
歌手のズーラの間に障害を作るのです。
ポーランドを捨ててフランスに亡命した
ヴィクトルと祖国に留まり伝統芸能の音楽舞踊団で活躍し国外公演をするまでに
活躍するズーラ。
引き裂かれたかのように見えたものの
ズーラの海外公演先で2人は会う事もできます。
お互いに愛し合いながらも
恋人がいたり、
その存在に嫉妬したり。
細かい経緯はキレイに飛ばされて
それが間延びせずに次の時代背景に
移る潔さ。
ポーランドの民族衣装も見応えありました。
そして伝統音楽としての「2つの心」が
時代を追うごとにアレンジされていき
パリではフランス語でジャズバージョンにもなったりで
音楽の変化も楽しめました。
冒頭とラストのシーンは対になっていて
少しタルコフスキーみたいとも思ったり。
田舎と都会、資本主義と共産主義、男と女、眩しい光と深い影、様々な非対称が共鳴していてとても美しかったです。
両極端の対称の障害があったからこそ
強く2人は求め合ったのかな。
監督さんの両親のストーリー、
映画にしたくなりますね。