予告編くらいの前知識しかなく、ひたすら長そうだというのは承知で。
いやー長かった。
そして読書感映画また観てしまった。
会話の多い、字幕読書。
しかもしつこくてお洒落ではないのがこの作品の要。
主人公は鬱屈を隠せない、家族や作家、友人にとかく言葉を浴びせる。
暴言ならまだしも何か最もらしく。
ぼやきに近い。
そしてとにかくしつこい。
相手のパーソナルスペース入りすぎなのも含め。
作家志望の若者なので
本のこと、芸術のこと
家族のこと、宗教のこと、仕事のこと…etc.
『冬時間のパリ』で会話劇と字幕読み、経験しておいて良かった。
トロイの木馬があるところ。
トルコの田舎の風景や雰囲気
私小説のような回想録のような
野生の梨の木のある場所
朝食にたまに食べると美味しいって
そんな本のようで、絵画を連綿と観ているような感じが続く。
終盤、ふと色合いが変わる。
ノスタルジーの世界はとても現実的だった。
叶わないことのある現実。
でも、試してやりきって良かったのではないかな。
そこに意味があるなんて言わない。
ただその行動や時間が意味もなく愛おしい時はある。
最後には何だかちょっといい話だったと納得させられてしまった。
小説と井戸。
父と息子。
2020劇場鑑賞11本目