えむえすぷらす

アラジンのえむえすぷらすのレビュー・感想・評価

アラジン(2019年製作の映画)
5.0
字幕版にて。

OPのクレジットでガイ・リッチー監督なんだというのに気付く。
極端にミュージカルにせずドラマとしても楽しめる作り込み。そしてアップデートしてきた女性主人公像。英語で聞くと封建的な所はそのまま(「私の臣民」的な言い回しがあるがテロップは穏当な表現に抑えられていた)というのはちょっと驚かされましたが、彼女がスルタン(これもテロップは「国王」になっていた)を目指して努力と研鑽を重ねていた事が分かる描写も多く含まれていて良かった。

それにしてもウィル・スミスのジーニー。素晴らしかった。予告編でどうなんだろうと思ったのが不思議になるぐらい決まっていた。あのおちゃらけた感じが終盤に意に反した展開になった時の表情とのギャップもいい。
いろいろ遊びを含んだ描写も多く楽しめました。

米国、それもディズニーの王道作品の実写化、千一夜物語というアラビアの物語をやっておいてフォーマットはインド・ミュージカル的であり、それを監督してるのはガイ・リッチーという異種格闘戦みたいな作品ですがバランスは取れていた。過去作リメイクに逃げている印象のあるディズニーですが、こういう試みをやっていれば再度オリジナル攻勢もやるんだろうなあと期待を持たせる作品だと思う。