ざきこー

Diner ダイナーのざきこーのネタバレレビュー・内容・結末

Diner ダイナー(2019年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

<食うか喰われるか!蜷川・藤原ワールド全開!>
※ネタバレ要素ないよう書いたつもりですが、公開前なので一応ネタバレ設定
藤原竜也さん推しの思いが通じ、一足先にジャパンプレミアで鑑賞しました!笑
平山夢明さんの小説「ダイナー」を蜷川実花監督・藤原竜也さん主演の強力タッグで実写化。
表現しきれないほど鮮やかな世界観を放つ蜷川実花さんに、
どんな役でもブレない個性を発揮する藤原竜也さんという
その時点で期待とドキドキがいっぱい!笑

さらにそのタッグの脇を固めるキャストも、脇を固めるどころか
それぞれが際立つくらいすごい豪華な面々。作品への熱意を感じました。

さて映画の感想ですが、最初に総評を言っちゃいますが、
芸術作品としては一級品!という感じでした。

まさしく蜷川ワールド全開!
劇中の大半と言っていいくらい様々な色彩の花びらが舞う映像は神秘的で、
殺しの世界すら美しくしてしまうのだなぁと感嘆しました。

さらに装飾品や衣装など随所にこだわりを感じ、やはり映像美という点において隙なし、
といった感じでした。

お次はキャスト。
窪田正孝くんあたりはさすがの演技力。
本郷奏多さん、真矢ミキさんあたりがかなりインパクトありました。
このお二人の殺し屋へのなりきり具合はとても迫力があったなぁ。。
そして何と言っても藤原竜也さん!!
もうねー、藤原竜也ここにあり、でしたね笑
ラストの格闘シーンとかもう鉄板の藤原竜也節が全開でほんと期待を裏切らない。最高でした笑

あとはストーリーなのですが、、ここがちょっと個人的には残念だなぁと。
まずは原作を意識しすぎたのか、かなり駆け足で進んでしまってて
重要なキャラの心情の変化が分かりにくく、物語の背景や展開も
感情移入するには不十分だったと感じました。

さらに、このキャスト・強烈なキャラが揃うなったらそれぞれのキャラが
どう絡むんだろうと思ってたら、割と順々に出ては消えるという展開。
これは原作を知ってれば納得らしいのですが、無知のまま上映に臨んでしまったので、
ちょっと勿体無いなぁと思いながら観ていました。

あとは、冒頭から芸術要素の強い描写でちょっと最初から置いてかれる感じがしました。
あとあと思い返したら、ある意味初志貫徹で現実とは違う世界観を描かれてるのかもな、と思ったらちょっと納得というか腑に落ちた感じがしました。

最後に殺陣。
終盤の藤原竜也さんの殺陣は最高でしたが、でしたが、、
個人的にはアクションはスピードが命と思っているのですが
スローの多用でせっかくのアクションシーンが、、という感じでした。
こればっかりは一日の長だと思うので過度な期待だったかもしれませんが、
殺陣やアクションに腕のあるキャストの面々だったのでもう少し見たかったなぁと。

というわけで最初に戻っちゃいますが、これは芸術作品として観れば
すごく美しくこれまでにない世界観で、新しい映画の形を見た気がしました。
ただ、いわゆるスリルサスペンスアクションを観たいという感じで
臨むとちょっと思ってたのと違う、ってなっちゃうかもしれません。
ざきこー

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