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記者たち~衝撃と畏怖の真実~のtanayukiのレビュー・感想・評価

3.7
「オフィシャルシークレット」見る前の予習で。

9.11後のアメリカはなぜビンラディンのいたアフガニスタンではなくイラクに侵攻したのか。フセインとアルカイダはつながってる、フセインが大量破壊兵器をつくってるなんてウソをでっち上げてまで、ネオコン主体のブッシュ政権はなぜイラクに侵攻したかったのか。肝心なところはわからず仕舞い。あの政権の中でパウエルが唯一の希望だったことだけは伝わってきた。

ナイトリッダーがどんな記事を展開したのか、具体的にはまったく描かれないので、完全に消化不良。あの愛国心一辺倒だったアメリカで、政府批判を貫くだけでも相当なプレッシャーだっただろうに、その成果物をきちんと出さないのは、現場で戦った記者たちに失礼ではないかと思ってしまった。題材はいいのに、もったいない。

舞台となったナイトリッダーという新聞社を知らなかったのは、複数の新聞社に記事を配信する通信社みたいな会社だからか。原題「Shock and Awe」は米軍のイラク侵攻作戦名。いちばんおいしいウォルコット役を監督のロブ・ライナー自身が演じてて「えー」と思ったら、途中降板したアレック・ボールドウィンの代役だったとか。

△2020/09/03 Apple TVで509円レンタル。スコア3.7
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