このレビューはネタバレを含みます
序盤★2.5 中盤★2 終盤★2
クリップしてた作品。
良い点
◯ウイルス感染から薬で治癒した“回復者”の存在は色んな隠喩が含まれているように思った。
気になる点
●良い点でもある隠喩的なものを詰め込みすぎている…。
☆総評
少し違った視点からの“ゾンビもの”と言え、今作では“メイズ・ウイルス”により凶暴化し…という設定で、ゾンビものの基本(噛まれて感染、ヒトを襲う…等々)を踏まえてはいるがゾンビという単語が劇中にて発せられてはいないはず。
この“回復者”は“罪を犯したヒトの社会復帰”だったり、ヨーロッパで問題になっている“移民への畏怖”だったり、はたまたマイノリティーな“性的嗜好(LGBTG)”だったりを連想させ、特にLGBTQの要素はプロデュースもしている現在は男性として生きるエリオット(エレン)・ペイジの意向が強そう…?
そしてそれらの隠喩的な要素に加えアイルランドやイギリス映画に多い“政府への皮肉”なんかも盛り込んだ社会派なゾンビものではあるのだが、如何せん問題提起止まりに思え観終わってもスッキリとはしない。
確かに問題提起することも大切ではあるのだが、そのもう一歩先に進んだ作り手の考える“答え”を明示して欲しかった…!
2021年330本目(+短編17本)