メル

ビューティフル・ボーイのメルのレビュー・感想・評価

ビューティフル・ボーイ(2018年製作の映画)
4.0
ジョン・レノンの♪Beautiful Boy ♪ から取ったタイトル。

ドラッグから抜け出せない息子と、なんとか救い出したい父親。
彼らの8年間の闘いをそれぞれの立場から出版した2冊の本に基づいて作られた実話。

父親はジョン・レノンの生前最後のロングインタビューを行った音楽ライターだそうだ。

大切に育てて来たはずの息子が「理解できない存在」になっていき、「彼は一体誰なんだ?」と愕然とする。
様々な努力が毎回ゼロに戻り無力感に打ちのめされる父親。

実母と継母2人の母の息子への愛の形、特に継母の理性的で愛情深い人間性が印象に残る。

父にとって自慢の息子でありたいと思いながらドラッグの中でしか自身を解放し幸せになれないと感じる息子。

別れの度にハグして言う「Everything!」は父と息子の沢山の思い出が詰まっている言葉。
それでも息子はやっちゃうんだなぁ…「My choice」として。

途中で流れるニール・ヤングの♪ Heart of Gold ♪ が懐しくて良いし、息子の気持ちを表現している。

コメディアンの印象が強かったスティーヴ・カレルのシリアスな演技と、美しい顔立ちのティモシー・シャラメが痙攣して倒れていくシーン(下半身が細過ぎて)はリアルでした。
メル

メル