ぬーたん

パピヨンのぬーたんのレビュー・感想・評価

パピヨン(2017年製作の映画)
3.3
あの『パピヨン』をリメイクですと?首を横に振ってあり得ないと思ったよ。だってあの名作、パピヨンはマックィーンですぞ。しかもアンリ・シャリエールの書いた自伝、実話だからそう変わった内容に出来るわけもなく‥。
リメイクするの?と思ったのは『太陽がいっぱい』の『リプリー』も!でもこれはリメイクではなかった。むしろこちらの方がパトリシア・ハイスミスの原作本に忠実だった。そして今はすっかり薄い毛のジュード・ロウがドロンには及ばないがイケメンで素敵!マット・デイモンも良かった。そして最近では『オリエント急行殺人事件』これはもうクリスティファンには多分論外だった😓でもこうして古い作品がリメイクされて新しい世代に観て貰えてそれをきっかけにオリジナルも観る、というのは良いことなのかも?と最近思って温かく見守っておりやす。
前置きなげーよ!でこちら作品、何でも73年版のファンも納得の出来だとか目にして、まあチラっと観るか、と。私としてはマックィーンのパピヨンが大好き、あの太陽を眩し気に見上げるあの渋い顔!太陽のようにギラギラして我が道を行くタフな男。最高過ぎる!小学生で『大脱走』で惚れて、一時期はポスターを天井に貼って悶々としていた我が愛しのお方♡ですもん。そしてあまり好きではないダスティン・ホフマンがこのドガでは素晴らしくて彼の出演作品の中では一番だと思ってる。
これをどうリメイクしようとも超えることは100パーないけど、どれだけ納得度が得られるのか、いざ!
パピヨンにチャーリー・ハナム。あれ?知らない俳優。ちょっと綺麗過ぎるな顔が。背も高くシュッとしてる。お坊ちゃんのようだ。雰囲気は悪くないが、個性がない。
ドガにレミ・マリック。メガネを掛けてもやっぱりフレディ。でもボラプの前にこの作品に出てるのね。顔はもちろん個性的だけど、演技は普通。
収監される前を描いたりしてるからか、尺が73年より短いせいか、独房内の汚い辛い日常や苦労があまり描かれていない。何もかもが結構キレイ。そして、この2人も最後のシーンまで、健康的で、やつれていない。ロクなもの食べてないはずなのに痩せていない。服もボロボロでないし。とってもきれいな囚人だ。リアルでないなあ。
とはいえ、悪くはない。73版とは比べなければ、これはこれで面白かった。
でも、どうなんだろう?ラストシーン。あれはやっぱりあのシーンで終わるのが良いよね。撮影秘話いわくつきのラストシーンが忘れられない。こちらは蛇足だな。
結論としては‥観なくても良かったかな。やっぱりマックィーンだわさ!
これを観たら、観たくなる、あのスティーヴ・マックィーンのパピヨンを。ただ長いので飛ばしながら観ようかな~。
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