タカ

イーディ、83歳 はじめての山登りのタカのレビュー・感想・評価

4.0
「Never too late」

人生において遅すぎることなんて何一つない。
昔、父と約束した山登り。
二人で登ることはついに果たせなかったが、今からでも決して遅くない。

イーディに自由はなかった。
30年に及ぶ介護生活
愛している人なら尽くせるのかもしれないけど、とっくに枯れ果てている。
そんな中でも娘を育て上げた自負
それは義務と呼んでも別に構わないのではないのだろうか。

決意してからの行動は早い。
寝台列車に乗ってからの逡巡は家出した子供のようで微笑ましい。
ジョニーとの出会いは運命?
スイルベン山へのアタックは必然なのかもしれない。

ジョニーは周りに流されてしまう好青年。
友達の強引な誘いも断れないし、キャンプグッズ店の経営も彼女が主導で行う。
出会ってすぐに宿探しに付き合ってくれるのもしだいに自分の思いをイーディにぶつけるところも根の良さが滲み出ている。

二人の絆が深まる展開がたまらなく好き。
イーディが挑戦を断念しそうな時に必死に鼓舞するジョニー。
自転車の使い方が上手いよね。
一方でイーディもジョニーの悩みをまっすぐに受け止め、自分の人生を引き合いにした教訓を送る。
関係性がすごく良い。
最初はぶつかり合ってばかりだったのに、最後には互いを敬う感じが最高!
もしかしたら、年の差がそうさせるのかもしれない。
価値観が違いすぎるから学ぶところが多い。

ラストは分かっていても感動する。
中盤で出てきたアイテムをあんなに上手く使うなんて。。。
若干うるっときた。
タカ

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