Tラモーン

ハロウィンのTラモーンのレビュー・感想・評価

ハロウィン(2018年製作の映画)
4.0
10月31日は家でひとりでホラー映画を観ながら、渋谷に集まるような奴らを小馬鹿にするオタクでありたい (金子みすゞ)



2018年10月29日。40年前のハロウィンの夜、ハドンフィールドでの大量殺人で精神病院に収監されていたマイケル・マイヤーズ(ニック・キャッスル)の移送準備が進められていた。一方、40年前マイケルに襲われるもの生き残ったローリー(ジェイミー・リー・カーティス)はその恐怖から酒に溺れ、要塞のような家に住み、日々戦闘の準備に明け暮れるあまり家族との関係はめちゃくちゃになっていた。
そしてマイケルの移送当日の10月30日。移送中のバスが横転事故を起こし、奇しくもハロウィンを控えたハドンフィールドに再びマイケルが解き放たれた。


1作目『ハロウィン』の正統続編ということで観てみたけどこれは面白い!続編が作られ過ぎてるので、他は観てなかったけど1作目だけでも観といてよかった。
主人公ローリーを演じたジェイミー・リー・カーティスと、マイケルを演じたニック・キャッスルがキャストそのままに歳を重ねた姿で登場するのは胸熱だし、その他にもニヤリとするような仕掛けがたくさん。
冒頭のアリソン(アンディ・マティチャック)たちがおしゃべりしながら街を歩くシーンなんてまんま1作目と同じだったな!

意外と地味だった1作目と比べ、時代もあってかゴア描写もアクションの迫力も、ブギーマンの不気味さも格段にアップ。

バスから脱走して直後の最初の犠牲者のシーンとか、トイレで記者たちが襲われるシーンとか緊張感あってめちゃくちゃ怖い。

ベビーシッターをやってる友達が襲われたり(これも見事な踏襲)、ただただ忍び込んだ民家で人を殺したり、執拗にローリーを追いながらも何の罪もなければ関わりもない人たちを無惨に殺すあたりがブギーマンの不気味なところであり、キャラクターとしてのマイケルの純粋なところなのかな。

"私は檻の中のマイケルしか知らない"

なるほど。たしかに理由としてわからなくもないかもなぁ。人を殺しまくって収監された男がその後40年口を一切きかなかったらその考えに辿り着くかもなぁ。

ひたすら理不尽に犠牲者を出すスラッシャーホラーのお約束のあとに控えるローリーとマイケルの対決の熱さは見事。
サラ・コナーと化したローリーと、そんな母親を嫌う娘のカレン(ジュディ・グリア)、そして祖母を気遣う孫のアリソン。マイケルとの因縁を持つ三世代ファイナルガールとのラストバトルがマジでカッコよかったのでここで結構加点してる笑。
2階から転がり落ちたローリーが、マイケルが目を離してる隙にいなくなってたのが1作目のアンサー過ぎてブチ上がってしまった!

過去こそ語られるものの一切の人間的エピソードを持たず、狂気の殺人鬼として描かれるマイケルに熱狂的なファンがつくのもわかる気がするなぁ。


"純粋な邪悪だ"
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