Jun潤

ザ・ファブルのJun潤のレビュー・感想・評価

ザ・ファブル(2019年製作の映画)
3.5
2021.05.27

そろそろ続編が公開されるので予習として。
ヤングマガジンで連載されていた同名原作を岡田准一主演で映像化。
岡田准一自身が一部アクションコレオグラファーとして名を連ねた作品。

伝説の殺し屋「ファブル」はボスの命令により大阪で一年間の普通の暮らしをすることになる。
殺しの第一線から退き、佐藤明として普通の世界で普通の人間として暮らすこととなった日常が描かれる。

アクション大作として見始めたので、アクションのない序盤以降に多少ヤキモキ…。
その後の展開も、佐藤兄妹の生活感も薄いまま登場人物たちの紹介に入るし、その登場人物間の関係性もなかなか入ってこず、ドラマ的にはイマイチの印象でした。

しかしその分終盤のアクションモリモリの展開は一見の価値ありでしたね。
覆面をしていても岡田准一自身が演じているんだろうなという安心感に、
表情ではなく身振り手振りで殺さないことへの葛藤が描かれていたと思います。
大人数が入り乱れてのアクションでしたが、一挙手一投足が順番に従って演技としてちゃんとして見れていたのが、今作のアクションシーンの見どころだったのかなと思いました。

終わり方も登場人物たちについては完結していて、スッキリするような、少々苦味のあるような終わり方でした。

演技についても、岡田准一以外にも「カイジファイナルゲーム」同様若手俳優から一皮剥けたような福士蒼汰の演技も見ものでしたし、
今佐藤浩一に裏組織の幹部を演じさせたら右に出る者がいない感じですね。
あと柳楽優弥の狂ったような演技も光っていましたし、他作品のキラキラしたイケメンのイメージからはかけ離れた向井理もなかなか見応えがありました。
木村文乃演じた妹役の洋子も、いい感じのキャラをしていそうに見えたので、もう少し長めのアクションシーンが見たかったです。

予告の感じだと今年公開の二作目の方がアクションモリモリな感じがしているので、今作は導入として抑えておいて、次に期待大ですね。
Jun潤

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