06

mid90s ミッドナインティーズの06のレビュー・感想・評価

3.9
推奨されない関係でも、彼らは友達である。

もし私が男子なら、もっとこの物語に共感出来ただろう。90年代半ば、子供が大人になる途中。自分が何者になるかを考える時期で、家と外の世界が大きく違うことを知る年頃。

主人公の少年のいい所は、悪い仲間とつるんでも、自分をカッコいいと勘違いして横柄にならない所だ。家族への態度は強くなるが、それは元々家族への鬱屈した感情が根底にあるからである。
家に問題を抱えるのはストリート仲間も同じで、多少の不和はあっても彼らにはあそこが居場所だった。

思春期の友達関係を、語りすぎずクールに描いた作品。この先彼らがどう言う道を辿るか分からないという点でも、半ばの物語なんだろう。
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