ダーデン二郎

37セカンズのダーデン二郎のレビュー・感想・評価

37セカンズ(2019年製作の映画)
4.2

障害者を公平に扱う素晴らしい映画だと思いました!

主人公ユマちゃんとは違いますが、私も生まれつき足に障害があり主人公同様に障害者です。(激しい運動ができないだけで自由に歩き回れるし日常の生活にあまり不自由は感じていません。)
幼い頃に一度だけ手術をした事があり、車椅子に乗る生活を半年ほどした事があります。街中の何気ない段差に躓くシーンは痛いほど胸にささりました。
障害者を扱ううえで今作のアプローチはとても誠実であったと思います。何気ない日常に不自由があるだけで普通の人となんら変わらない人間なのです。普通に恋もするし、仕事もするし友人と酒を飲んで騒いだりするごく普通の人間なのです。
今作で気になったことは家出したのにパスポート持ってたりお金の工面は全部渡辺真紀子さんにやってもらったのか!?くらいです。
別れた双子の姉との別れのシーンで『怖かった。』と言われて返す言葉が『もう怖くないでしょ?』このシークエンスに全てが詰まっていたと思います。障害が原因でできない事を周りの方に手助けしてもらう必要がありますがその点を除けばどこにでもいるような人間なのです。
街の描写や主人公が成長して自分が描きたい作品を作る事で周りに認められる最高のカタルシスたまらなかったです!
もっとこういう映画作られていいんじゃないですか😉