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ネクスト ロボのmichikoのレビュー・感想・評価

ネクスト ロボ(2018年製作の映画)
2.0
『ベイマックス』と同様に、傷心の少年少女とロボが出会い、友情を深めつつ世界の危機も救うというプロットは同じ。

しかし今作は子供向けアニメとして倫理観が欠如している。例えば主役のロボは戦闘能力を備えており、邪魔な警備ロボを街ごと次々と破壊していく。主人公の傷心はひねくれた方向に進み、これまた何の罪もないロボを母親への反抗の捌け口として破壊していく。お互いの背中を守りつつ友情を確認し合うシーンでも背後には破壊された大量のロボの瓦礫が積み上がる。AIとの友情を描きつつ、同様のその他ロボの命が軽すぎるのである。

そしてロボだけで無く人間の命も軽い。子供向けアニメでまさか人間が分子分解ビームみたいな光線銃で粉々になるとは思わなかった。そして彼が亡くなったことはそれ以降何もフォローされない。

主人公の母親も酷い。離婚による母子家庭であるが、母親がApple信者の如くロボにハマっており、娘である主人公と全く向き合おうとしない。新作ロボ発表会に娘を連れて行き、娘が行方不明になっても発表に夢中になっているとかあり得ない。父親がどういった経緯で出て行ったか分からないが、原因は100%この母親だろう。

コレらシナリオのセンスが本当に酷く、ディズニーやピクサーの格の違いを改めて感じる。

戦闘シーンは非常にカッコよく、長回しのシーンなどアクションは面白い為、シナリオが残念である。
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