地下からきました

グリーンブックの地下からきましたのネタバレレビュー・内容・結末

グリーンブック(2018年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

ドクターが潔癖で真面目なのは威厳で彼の肌の色を覆い隠してきたから。その代償として自身が何者なのか分からなくなるくらい孤独になってしまった。
トニーは教養がなく、お喋りと腕っぷしで生きてきた。その代償として視野が狭かった。
価値観の違う二人の対話が面白く、お互いに成長しているのがよく分かった。

表面上では歓迎しておきながら、内心は肌の色でしっかり差別する浅はかさ
"しきたり"でレストランには入れないvipというアホ矛盾
おバカな差別カルチャーも当時は皆盲目的に信じ込んでいたのか。

トニーがドクターという「人物」を知ることで差別心をなくした。
最後のクリスマスパーティのシーン、友人?が黒人をニガーと揶揄するとトニーがピシャッと一言咎めた。その一言で彼がこの2ヶ月どのような旅をしてきたのかがあの場にいた皆が理解する良いシーンだった。

にしてもほぼ実話と分かっていても、「1960年代」という時代が何かとんでもないことが起こるんじゃないかという危ない殺気がプンプンしてハラハラした。
ゆえにトニーがめちゃくちゃ頼もしかったな笑。