秀雄

グリーンブックの秀雄のレビュー・感想・評価

グリーンブック(2018年製作の映画)
4.5
少し前にDVD にて拝見しましたがレビューを書くことが出来ず、やっと書くことができます😄

セオドア・メルフィー監督の「ドリーム」もこの作品に共通する人種差別がテーマの映画になりますが、主役の一人である「ドクター・シャーリー」はアフリカ系黒人であり、そして類稀な天才ピアニストとして実際に存在しコンサートで各地を回り「VIP」として扱われるが黒人というだけでVIPとは名ばかりの「不遇」を受けながら音楽を届ける生活を送っていた。

そんな中、ドクター・シャーリー(以後ドンシャーリー)は「アメリカ南部」へのツアーを計画し、その移動手段の車のドライバー兼ボディガード?のイタリア系白人の「トニー・リップ」を雇うことになる。

その経緯としてトニーはニューヨークの高級クラブで用心棒として誰からも一目置かれる存在で仕事をしていたが、そのクラブが改装をすることになり2カ月間もの間無収入になることになり、もちろんの事家族を養わなくてはいけなくなるが中々仕事も決まらず支払いのために自分の腕時計を「質屋」に預けるはめにまでなってしまう。
そんなとき、ドンシャーリーの依頼により運転手としての面接を受け、多少右葉曲折ではあるがドクターの元で仕事をすることとなる。

天才でモラルを重んじるインテリのドンシャーリーと、粗暴で教養やモラルが幾分欠けてはいるが処世術と口と腕が立つトニーのドタバタな「ツアー」が始まります😄

日本ではアメリカで起こっているような人種差別にあまり馴染みがありませんが、映画のタイトルにある「グリーンブック」みたいな黒人の為の身を護るために作られた案内本が存在することに驚きを隠せず、VIPとして招かれたのに演奏するレストランでは食事をしようとするが、控室として用意されたのは一畳あるかどうかの掃除用具を置く倉庫のような場所で食事を促される始末...

はたまた車での移動中、パトカーに止められ警官に職務質問されるがドンシャーリーだけワザワザ豪雨の中に車外に出されることも...

そんな中でトニーのドンシャーリーに対する直向きな「仕事」を超えた実直さと完璧なまでのサポートをしてい姿は驚きを覚えていきます✨
後々、トニーのその真っすぐな性格と愛すべき「いい加減さ」がトニーの妻と愛情たっぷりな関係でいることが大きく起因していることを想像させてくれます😊

何故ドンシャーリーは人種差別が一際激しい南部へツアーを敢行したのか、どうしてトニーだったのかは説明こそありませんが、人種差別に立ち向かう姿とそれを全力でサポートしていくトニーの人間力、そのトニーの「想いと人望」に惹かれていくドンシャーリーの深い友情が語ってくれているようでした✨

作品の後半で黒人が集まるレストランでドンシャーリーがピアノを楽しそうに弾く姿とクリスマスの夜に自宅へ向かう雪道をトニーに代わって運転する姿、トニー宅への訪問した時の姿は涙を誘う素敵な場面でした🤩🤣

この作品もぜひ学校(中学・高校)で上映してほしい作品の一つだと思います✨

しかし「ジムクロウ法」なんてクソみたいな法律があったんですね😱
ま、日本にも「生類憐みの令」みたいな非道な法律もありましたがね😤
秀雄

秀雄