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ジョーカーのmahのレビュー・感想・評価

ジョーカー(2019年製作の映画)
4.6
ジョン・ウィックと同日に観に行ったのだが、感情の振り幅のメーターがぶっ壊れてしまいまあ大変でした。


コメディアンを目指す心優しいアーサー・フレック。アーサーがドン底生活を抜け出そうとしていく様を描く。
"ジョーカー"とは一体何なのか。概念そのものをホアキン・フェニックスが演じる。


ホアキン・フェニックスだからこそ、設定もストーリーもすべて生きたと言い切れる作品だった。そりゃヒットしますね!の気持ち。
主演男優賞受賞おめでとうございます。

ゴッサム特有の暗くじめっとしている空気の中に悲しいほど鮮やかな衣装やメイクが良く映える。それがまた痛く苦しい。
ダンスシーンがある映画は最高という方程式が完成しつつあるなあ。

"私だけがお前の本質を解っているぞ"と思わせられるパワーがある。
正直観終わった後にこの構成の物語をジョーカーでやる必要があったのかと考えてしまったのだが、個人を妄信させるほどのパワーを発揮できるのはこの構成だからこそだと感じた。
この思想を生むにはベストだったと思う。まんまと私も理解者になったつもりになった。

この映画は"悪のカリスマたる所以"を事細かに描いたものではない。
アーサーによる最高の"喜劇"である。
何故断言できるかと言うと、私はお前の本質を解っているので・・・。
最高のコメディ映画。
悪のカリスマ?なんだそれは。
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