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メランコリックのtajimaのレビュー・感想・評価

メランコリック(2018年製作の映画)
3.6
冷たい熱帯魚のような作品かと思って観賞したら、全然違うテイストで面白かったです。ホラーサスペンスであり、恋愛映画であり、ヒューマンドラマでもありました。心温まる映画です。

東大卒の冴えない男和彦役の皆川暢ニの演技が個人的に好きでした。ヒロイン百合役の吉田芽吹、同期松本役の磯崎義知の演技も素晴らしかったです。すっかりファンになってしまいました。

和彦と百合の甘酸っぱい恋模様はこちらもドキドキしました。不器用な和彦も笑顔が素敵な百合も応援したくなります。
チャラチャラした松本を最初は「何だコイツ」と思ってたんですが、後半めちゃめちゃ好きになってました。人は見た目で判断したらダメですね。

登場人物みんな根が良い人なんです。和彦も百合も松本も和彦ファミリーもアンジェラも。しかし、殺しという非日常に直接巻き込まれたり、間接的に影響を受けてしまいます。
昼間の銭湯(日常)と夜間の銭湯(非日常)の対比で、なんでもない一瞬が大切で幸せな時間なのだと教えてくれます。

これから銭湯に行くときはこの映画を思い出しながら湯船に浸かるはずです。
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